5本指シューズでチー・ランニング
この間、久しぶりにTVを見ていたら、Paleofood「古代食」というアメリカで流行りものになっている健康食の取材番組をやっていた。古代と言っても古墳時代や奈良時代の頃の話ではなく、新石器時代以前のことらしい。
要は「穀物を食べない」ということで、一時私がけっこう真面目に実践していたアトキンスダイエットの変形である。ところが、「現代人が失った野性的健康を取り戻す」という尾ひれがついているのである。
あのなぁ、旧石器時代の人間は何年生きられたと思っているんだ。30になればヨボヨボの老人だったんだぞ。野生の健康って、冗談にもならんと鼻白みながら見ていたのだが、その古代食=Paleo foodというのを実践している男が、五本指シューズを履いてランニングするシーンが有り、こりゃちょっと面白そうだと思った。
ちょっと調べてみたら、アメリカでは今、チーランニングというのが流行っていて、これはTai chi chuan、要は太極拳の考え方を取り入れたランニングだと言う。五本指シューズが売れるようになったのとも、かなりの関係があるらしい。どんな走りなんだというと、それがなかなかよく判らない。
chirunning.comというサイトがあるので読んでみるが、具体的なことは全く書いてなくて、とにかくDVDを買えという話ばっかり。YouTubeにもいくつかビデオがアップされていたので見てみるが、オッサンがくだくだしい話をするばかりで、これもあんまり判らん。くだらんお喋りなんかせずに、走りを見せんか、走りを。
それでもなんとか判ったのは、どうもこの走りは「なんば走法」につながるものがあるということ。身体のひねりで大地を蹴るのではなく、重力に従い体重移動をすることで前に進むのである。着地するときも、ランニング教本にしつこく書いてある「かかと着地」はせず、つま先から拇指球のあたりを使って足をつく。
その際も連続的な体重移動を重視して、関節への衝撃を避けるという走り方のようである。腰は少し引き、背中はことさらに立てず、へばったときの走り方のような前傾姿勢になるが、腰は落とさない。言うならば、重力に引かれて前におっとっとと進むのを、転ばぬように連続してうまく足を出して行くわけである。
練習用のランニングシューズに限らず、競技用であっても、最近のシューズは衝撃吸収力の強いEVAやらソルボなんとかという素材で保護されていて、かつクッション性が高い。ドッスンドッスンという走り方でもすぐにどうこうなるものではないが、やはり真面目に長い距離を走ると、そのうち何がしかの障害が出てくるものだ。
私がランナーの端くれだった頃はシューズの衝撃吸収性に依拠して、かかと着地ランを続けていたが、これはやがて無理がくるのである。不整脈のために長らくお休みをしていた今の私の場合、増えた体重のせいもあり、5kmも走ると両膝関節がガクガクになり、走る度にアイシングやら湿布をする羽目になる。
やはり、足それ自体の筋肉と腱を複合的に使って体重を支えるように鍛える必要があるのだが、日頃のどすこい走りではちょっと無理。勢い、そのあたりに負担のかからぬ自転車こぎとか、大空あゆむ君に頼ることになるが、それでは心肺は鍛えられても、ランニング用の足腰を鍛えていることにはならない。
そんなわけで、一番簡単に故障なく体重を支える筋肉を鍛えるためには、「裸足で走る」のが一番なんだそうだ。なんか論理の飛躍があるような気がするが、なんとなく体の方は納得出来そうな気もする。
ただ、長いこと靴やら草履やらをはいて足を保護してきた我々のこと、急に裸足で走ってみても釘でも踏んで怪我するのが関の山。そこで登場したのが5本指シューズというわけである。どうもはじめはビーチ用品だったようだが、フリークライミングとかに応用され、トレーニングに一般化してきたようである。日本の地下足袋会社も、うまくやれば先駆者になれたかもしれん。
作っているのは登山靴で有名なビブラム。薄っぺらいゴム底なのに値段も結構高い。近所の大きなスポーツ用品店にいったら、店員に思いっきり怪訝な顔をされたので、仕方なくアマゾンで購入。普通、ランニングシューズを買う時にはかかとの先に余裕がある物を買うが、これはそれではいかんだろうと、普段の靴よりも一回り小さいのを注文したが、それがドンピシャ。
今日はじめて履いて、10km弱を小走りしてみたが、マメも出来ずに結構快適であった。メッシュのアッパーでは足がずれてマメだらけになるのを覚悟したのだが、指が全部固定されているので足が靴の中で動かないのだろう。
いつもなら、時速7~8kmという超スローペースでも半分ぐらい走るとダレてしまい、自販機エイドステーションで長らく立ち止まってしまうのだが、今日は妙な靴への視線を変に意識してしまい、多少ペースを上げて立ち止まることもなく帰還。膝関節も全く痛くならない。ただし、フクラハギはかなり使うようで、ちょっと張りがあるかなという感じ。
帰ってから靴底を見ると、かなり注意していたにもかかわらず、カカト部分が結構擦れて減っていた。下り坂だとどうしてもカカト着地になりがちなんですな。靴底がかなり薄いので、間違うとしょっちゅう買い換えることになり、関節だけでなく財布へのダメージも深刻になるため、これはかなりの意識を集中する必要がありそう。
昨日注文が届いたばかりなんだけれど、これはスポーツクラブでのトレーニングにも使うべきだと結論し、またも追加注文をしてしまった。さすがに、仕事用の上履きにするのはためらわれたけれど。



3月 22nd, 2010 at 10:44 PM
先生がこれはいて診察に現れたら…「さすがは精神科の先生」と私は普通に引き下がるでしょう。オペ室へ入場する先生が履いていても「素人には分からぬ利便があるに違いない」と納得致します。
小生タイ土産に10キー付き、ローマ字のみ表記のiMac用キーボードを買って来て(4000円程)元々の汚れたキーボードは「どうせ捨てるなら試しに歯ブラシと洗剤でゴシゴシ洗ってやろう」と入念に洗って今食器ホルダーに立ててあります。しかしローマ字が微妙にセンタリングされていません。元々サンスクリットみたいなタイ文字と並列表記だったのをタイ文字だけ消した感じです。
3月 23rd, 2010 at 10:46 PM
ニュートンランニングシューズも似たような思想みたいです。
http://www.newtonrunning.jp/
NIKEもFreeという名前で裸足に近いシューズをだしていましたね。