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頭がデカイとボケにくい?

2010年7月19日 at 10:42 am in 医学・科学一般 | 5 コメント »

どこかで書いたことがあるが、私は変に頭がデカく、子供の頃から苦労した。幼稚園に入った時、通園用の帽子のサイズが合わず、仕方なく園長先生の帽子を借りたぐらいである。そんなわけで、入園式の記念写真では一人だけ色の違う帽子を被っているのである。

それに関するその後の苦労を書き出すとキリがないので止めるが、今だって”Fits All”なんて書いてあるキャップが合うことはまずない。たまに合うものを見つけると嬉しくなって買い込む癖があるので、ファッションには殆ど関心がないのに、こと帽子に関しては山ほど揃えているのである。

こういう身体的特徴をもつ人間を、昔関西では「ダイモンジャ」と揶揄したものだが(私もそう言われた)、今は死語になっているように思う。グーグル検索しても、小松左京の「日本アパッチ族」というSF小説の登場人物と、昔の思い出話に使われているのを見る程度である。

まあとにかく、頭がデカイことはスマートな身体特性の対極であって、メリットなどあろうはずもないと長年思ってきたのだが、最近それをアドバンテージであるとする医学論文を初めて見つけたので、ここに報告したいと思う。これはMIRAGE(The Multi-Institutional Research in Alzheimer’s Genetic Epidemiology :アルツハイマー病遺伝子疫学多施設研究)という一連の研究成果の一つとして報告されているもので、ミュンヘン工科大学(こんな名前なのに医学部があるんですな)のロベルト・ペルネクスキー(読みに自信なし)教授が主著者となり、この7月13日に発刊された”Neurology”に掲載されている。

彼のグループはMIRAGE研究の被験者である270例のアルツハイマー病患者に対して、認知能力テスト、アポリポタンパクE(APOE)遺伝子型検査、及び脳MRI検査を行ない、その関連性について横断的に調査した。彼らは脳萎縮の指標としてMRI検査を評価する際、萎縮程度を較正するために、頭囲も調査項目に取り上げた。

その結果、予想されるように脳萎縮の進行と認知機能には明確な相関が認められたのであるが、頭囲を考慮に入れると興味ある結果が得られた。脳萎縮が高度な群において、認知機能と頭囲は明らかな相関関係が認められた。頭が大きな人は、脳萎縮が強くても認知機能が保たれる傾向が高かったのである。

表題では「頭がデカイとボケにくい」と書いたが、実際はすでにアルツハイマーを発症している人が対象の研究なので、少々ミスリーディングであるとはいえ、たとえ脳萎縮が進んでいても認知機能が保たれやすいというのは、大頭の持ち主には福音と言える結果であろう。無駄に頭がデカかったわけではなく、いざという時の備蓄を賦与されていたんだと、私も納得してみようと思う次第である。

なお、何で浅田次郎氏の写真を掲げたかというと、大頭の文化人というので思い出せるのが彼ぐらいだったというわけ。故羽田健太郎氏でも良かったんだけど。

付記:Pubmedでこの関連論文を検索すると、こういう物も見つかった。昨年9月に「老年医学」誌に掲載されたもので、頭のサイズが小さいのにメタボリック徴候のある人は、認知機能の低下を来しやすいというもの。これは韓国で行われた健常者を対象にする縦断的研究なので、日本人にも敷衍しやすい一般的結論と言えるかもしれない。頭がデカイとデブでもボケないということではないけれど。

5 Responses to “ 頭がデカイとボケにくい? ”

  1. # 1   小狸工房 Says:
    7月 19th, 2010 at 7:38 PM

    ウルトラセブンにチブル星人ってのが登場しましたが、
    http://www.mpsnet.co.jp/hobbynet/photos/xplus-000346L.jpg
    彼も宇宙切っての頭脳派だとか。

    そのチブルという名の由来ですが、入社早々沖縄支社に配属された友人が
    「あちらの言葉を耳にして納得したよ、製作スタッフに沖縄出身者がいるのだな」

  2. # 2   メタルヘッド Says:
    7月 19th, 2010 at 9:27 PM

    私も何を隠そう頭デカです。
    バイクのヘルメットは常にXL。でも頬から顎にかけてが妙に小振りなためか幸いにも「顔デカ」と言われた事はありません。
    アメリカにいた当時「これはきっと韓国系に違いない」と推測をつけた顔デカ知人(二人とも盧泰愚元大統領系のお顔)にそれとなく出身を聞くと「イヌイットの出身」だった事が2回程ありました。「先祖の事はよく分からねーが、俺はアラスカの出身だぁ。韓国にゃぁ親戚などおらん。」と。モンゴロイドの(アメ人に言わすと、これはダウン症を指すためモンゴリアンと言いなさいと嗜められますが)伝播経路に改めて興味を持ちました。
    逆にアメリカ人の使うCaucasianだのAsianだのAfricanと言う言葉がなんか嫌いです。だから無理矢理「Caucasoid Race」と言います。アメリカでは「ネグロイド」など使ったら生きて行けないそうです。「Negroid Raceのどこがいけないんだよ。」と思いますが。

  3. # 3   元院生 Says:
    7月 20th, 2010 at 2:27 AM

    きっと頭蓋骨と脳みその間の空間が絶縁体になって外の悪影響を受け難くなっているのでしょう、、、ってそれは『頭が硬い』か。

  4. # 4   水瓶座 Says:
    7月 20th, 2010 at 8:37 PM

    >こういう身体的特徴をもつ人間を、昔関西では「ダイモンジャ」と揶揄したものだが

    分限者(ぶげんしゃ)は金持ちの事ですが、九州では顔が大きい人を顔分限者(かおぶげんしゃ)と言います。
    ダイモンジャはどういう字を書くのでしょうか?

    化石なんかでは頭が多きい=脳容量が大きいと考えるんだと思うんだけど・・・、人類でも当てはまらないのかな?

  5. # 5   webmaster Says:
    7月 21st, 2010 at 6:43 PM

    >ダイモンジャはどういう字を書くのでしょうか?

    どう書くんでしょうねぇ。古語辞典にもありませんでした。和語ではなさそうで、別の意味から変化した言葉なんでしょうね。礼服である大紋を似合わないのに着込んですましている人=大紋者→頭でっかち、という連関はちょっと苦しいか。

    ネットでは、泉南地方のお祭りで使うお囃子というか、鳴物にこういう名の曲目があるという記事がありました。それも「漢字はない」とのこと。

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