ダメな研究者、ダメな研究テーマ
何故か毎年9月初め頃になると思いだす話である。すでに書いたことがあるかと検索したが見つからなかった。検索の仕方が悪かっただけかもしれないので、それ、すでに聞いたぞという方は指摘していただきたい。
それは私が医学部を卒業して一年目、研修医になったばかりの秋、ちょうど9月に入った頃だった。学生の夏休みが終わった頃で、ある人気教授が学生に向けたパーティーを開くというので、卒業したばかりの私も、オープン参加ですからと後輩に誘われて参加したのだった。
その教授は内分泌内科学の権威ということになっていて、積極的に臨床研究を進めており、研修医になったばかりの私もそこの教室からの依頼で数例の症例検討を依頼、というか下請けされていた。私自身の考えでも、指導医との相談を踏まえても、そこの依頼症例にはかなりの問題があり、その手のパーティに出て、直接トップと話をする機会を得るのも一つの手かもしれないと思ったのである。
その教授ははじめ極めて上機嫌であった。「私はねぇ、テーマを二つもっとるんだ。一つは癌。もうひとつはシゾフレニア(分裂病)だよ。これが人類の宿痾なんだ。あとはなんとかなる小物なんだ。これを生化学的な異常として突き止める。これが私の人生を掛けたテーマだね」。

今年の4月、”Psychological Science”誌に掲載された論文”
どこかで書いたことがあるが、私は変に頭がデカく、子供の頃から苦労した。幼稚園に入った時、通園用の帽子のサイズが合わず、仕方なく園長先生の帽子を借りたぐらいである。そんなわけで、入園式の記念写真では一人だけ色の違う帽子を被っているのである。


