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Archive for the ‘本・映画・舞台・TV’


叔母との旅

暑苦しい中、都内は青山円形劇場なるところに、観劇にお出かけ。久々の青山は暑さのせいか人影もまばらで、やたらにコジャレた建物の群れが虚しく熱気の底に揺らぐばかりなのだった。

青山円形劇場というのは、その名の通り円形の舞台を観客席が取り囲む構造になっていて、なんだか相撲見物に来たような錯覚を覚える。普段はどんな芝居をやっているのか気になるが、やはり、前衛系のものになるのだと思われる。

今回の「叔母との旅」は「第三の男」で知られるグレアム・グリーンの小説を戯曲化したものだが、その特徴は何人もの登場人物をすべて4人の男優によって交互に演じるというものだ。

多数の人物が出てくるシーンを4人が次々に演じ分けるだけでなく、主人公の独白シーンでもどんどん役者が変わって行ったりするので、まるで「我が家」の漫才みたいだなと思ったりする。

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神経科医Dr.イラブ

先週、「熱海の捜査官」というTV朝日の新作ドラマの一回目をみていたら、病院で「精神科のイラブ先生」と呼出放送がかかる場面があり、それが何か作為的な感じがしたので、調べたら伊良部というハチャメチャな精神科医が出てくる小説がある事がわかった。一度読んでおくべきだと、アマゾンを訪問。

今のところ、伊良部医師シリーズは3巻出ているようなのだが、コメントを読んでみるとどうも不吉な感じがつきまとう。小説って結構読むのに時間がかかるからなぁ。クソくだらなかったら悔やんでも悔やみきれない。

そうしたら関連商品として、その小説を原作にした漫画が紹介されている。値段も文庫とほぼ同じ。漫画速読みには自信があるので、下らなかったとしても、時間の無駄だけは避けられる。そう思って3巻1500円余りの大蕩尽。ポイントが1000円あったので助かった。

今日到着したので早速読んでみたんだが、漫画にしておいて本当によかった、というのが正直なところ。小説だったら第一巻の半分あたりで放り出していた。

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東京月光魔曲 @ Bunkamura

tokyo_gekko_makyoku昔の友人たちと、月に一度は芝居を観に行こうと決めてはや数年。基本的に60年代末小劇場演劇の流れみたいなのを中心に観てきたが、キョービ、純粋商業演劇と小劇場の区別なんて無いようなものである。

チケット予約がネットで簡単に取れるのを選ぶので、その辺はほとんど商業演劇よりのモノばかりになるのは致し方なく、最近はもう新派だって観てもいい気分に成っている、なんなら宝塚だってかまわない。今回観たのは渋谷東急Bunkamura20周年記念と銘打つ、ケラリーノ・サンドロビッチ作「東京月光魔曲」なる作品である。

そもそも、ケラリーノ・サンドロビッチって誰だよと殆どの人は思い、もちろん私もその一人なのだが、TVでやってた「時効警察」の脚本を書いた人だと言われて、なんとなくわかったような気になった。当然日本人なのだが、こういう名前を名乗っているのは、「サンドロ」あるいは「サンドロビッチ」というラテン系からロシア系への広がりを持つあだ名命名のルーチンがあったからに違いない。

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アニメ・キャラのエスニシティ

anime_characterアニメに登場するキャラクターには、当然その民族的出自が設定されている。多くのアニメは日本製であることから、彼らの多くは日本人、もしくは日系である場合が多い。

しかし、それらが海外公開される時には、視聴者はそのキャラクター達の民族性をその意図とは違うものとして受け取っている場合が多いと言う。ノースカロライナ大学でジャーナリズム・マスコミ学を専攻するエイミー・シロン・リューは、その乖離について初めて実証的な研究を行った。

リューは1958年から2005年の間に公開されたアニメの主要登場キャラ3098人の中からランダムに341人を選び、上図のように背景、着衣を抹消した絵柄を作成し、更にランダムに90キャラを選んだセットを1046人の被検者に見せた。そして、そのキャラがアジア系であるか、欧米白人系、その他であるかを判定させた。

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真田風雲録

sanada作・福田善之、演出・蜷川幸雄の「真田風雲録」を見に、はるばる埼玉県の、彩の国さいたま芸術劇場という、どうかと思えるネーミングの施設まで出かける。

関東で暮らすようになって長いのだが、まだ埼玉県に足を踏み入れたことがない。車で通過したことはあるが、そこの大地を踏みしめて歩いたことはなかった。JRは走っているのだろうかとか、日本語が通じるのだろうかと不安は多かったが、チケットを買ってもらった以上、行かないわけにもいかない。でも、埼京線なる、聞いた事も無い路線に乗れば、埼玉深部は意外にすぐそこなのだった。

劇場に着くと、観客席まで迷路のような通路を通らねばならない。何なんだとはじめは理解できなかったが、要は舞台が舞台上にあるのは当然として、観客席そのものも舞台上に作られているのだった。普通は舞台の奥、舞台装置が組まれる場所に舞台となる空間がしつらえてあり、観客席はそれを三方から取り囲むような階段になっているのだった。

当然そのおかげで観客席シートの快適性は大きく損なわれ、私のような高所恐怖傾向のある人間にはかなりの緊張を強いることになる。トイレも遠く、出入りも無茶苦茶不便。こうやって芝居を見に来たこと自体にある種の諦めと我慢を強いることで、芝居そのものへの集中と、結果としての評価は高まるのかもしれない。正直、あまり付き合いたくない戦術と言えよう。

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ねじまき鳥クロニクル

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編村上春樹の「1Q84」がいまだに売れてるらしい。流行りものには一応眼を通しておこうと、アマゾンの古本セクションを見たが、あまり新品と値段がかわらない。(追記:今知ったが、1Q84 はまだ完結していないのだった)

村上春樹は「羊をめぐる冒険」あたりで少々辟易し、その後は二年ほど前にロング・グッドバイの訳本を読んだぐらいだ。なんで辟易したのか、というのはよく判らない。なんかようわからん仄めかしみたいな話ばっかりなので、嫌になったような気もする。

ネット上の書評を読んでみると、「1Q84」はまさしくそういう仄めかしの集大成みたいな話らしい。途中で放り出すことになるのもなんなので、リハビリ気分で少し前の作品である「ねじまき鳥クロニクル」を選んだという言うわけである。もちろん、古本コーナーでかなり安く買えたというのがそのメインの理由。

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相羽奈美の犬

相羽奈美の犬 1普段は漫画を読んだりすることはまず無いが、何故か気になって新刊がでると買っているのが松田洋子である。

何というか、ネガティブな側面だけから人間をとらえているのに、同時にそれを全肯定的に受け入れているような独自の立ち位置が気に入っているのである。私の仕事上の作業目線と同じだからかな。

家族が崩壊し、先の無い引きこもり生活のかたわら、理想の女性だと信じた女子高生のストーカーをしている少年が、車にはねられ死ぬ。死の瞬間、「犬になって彼女を正面から見つめたい」と念じたところ、現れたのが犬の霊みたいな存在で、少年はめでたく彼女=相羽奈美の犬として再生する。

一緒に暮らし始めると、奈美もまた崩壊家族の一員で、さまざまないじめや虐待に近い環境で暮らしていることを知る。オンと名づけられた元少年は、彼女を守るために常に寄り添い、彼女や自分の敵たちをその超常的な力(噛み付くと相手も無力な犬になる)で、その煩悩とともにこの世から消していくのである。

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