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2003年08月21日  パシフィック・ウェスタン大学 [医学・科学関連]

NHK・民放を問わず、健康をテーマにしてクイズ仕立てで解説するような番組がいっぱいあり、私なんかはどれがどれなのかほとんど区別がつかないのだが、少なくとも今日やっていた、「爆笑問題」が司会をしていた番組でのこと。

なんでも、「太る汗、やせる汗」というものがあるのだそうで、体温調節機能と密接に結びついた発汗が出来る汗腺と、反応性が鈍っている汗腺があるのだそうである。反応性が鈍った汗腺は、最終的にはオーバーフローみたいな形で汗がほとばしるので、鉄やマグネシウムが失われ、それが原因で貧血や赤血球変形能がそこなわれ、最後は基礎代謝が落ちるのだというかなり苦しい論理。たかが発汗で失われる量が、そんなにストレートに基礎代謝低下につながるのかかなり疑問がある。それでも、「風が吹いたら…」の類ではあれ、一応の理屈にはなってますがね。

最後のほうは、なんだかよくわからなくなり、歳をくったら発汗能力が落ちるので、それを取り戻そうというような話。大豆レシチンをとったらどうのこうの、といっていたけれど、発汗が多いと必要なミネラルも失われるのではなかったっけ。不必要な老廃物だけでるような、都合のいい発汗能力がうまく得られるものかしら。

そのあたりはまあご愛嬌なんだけど、一番気になったのが、コメンテーターの一人に「パシフィック・ウェスタン大学医学部教授」なる人物が登場したこと。その大学というのは、例えば「火星の土地権利書」みたいな、いうなら一種の冗談商品を売る企業で、ジイ様の還暦記念に孫が金を出し合って「博士号」をプレゼントするような使われ方をするところではなかったっけ。

もちろん、功なり名遂げて、一代で財を築いたのはいいが、イマイチ押し出しに不足があるなんてコンプレックスがある人にもよく利用されるし、怪しげな健康本などの著者にはこういう類の「大学」や「大学院」をでたとする人がいっぱい見つかる。

何しろ、その大学自体が「全ての学位は、学生がすでに学んだことに対して授与される。もし学生が有能で、顕著に資格があるのなら、大学は相応の学位を授与する」とパンフでうたっているのである。これこれの業績に関して、学位をくれ」と要求すればもらえるということだ。もちろん結構な料金は必要だろうけど。当然、講義も研究もないから教授なんかいないはずだ。それなのに教授を自称する人がいるのはまことに奇妙なことである。

私はTVに出てきて「学説」を述べるなら、医師免許や医学博士号がないといけないといっているのではなく、客観的にも正当性を主張できる信念があるなら何でもいえばいいと思うし、それで何らかの「治療」を人におこなうのも自由にするべきだと思っている。でも、いかにも既存の権威であるかのごときポーズをとって、人をだまくらかすのは明らかに詐欺である。

TV番組制作するほうも、もうちょっと批判精神をもって、詐欺の片棒担ぎをする愚は避けるべきだろう。それがかなわぬなら、せめて30分でいいからグーグル検索の画面に向き合ってほしいものだ。

怪しげな団体に抗議されても困るので、リンクはなし。タイトル大学名で検索すれば、いっぱい面白いサイトが見つかります。

投稿者 webmaster : 2003年08月21日 20:38