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押入れの奥から昔のカセットテープがダンボール一箱分出てきて、もう聞くことも無いだろうと処分しようと思ったが、なんとなくもったいないので何本がみつくろって車に持ち込む。
私は昔から田舎暮らしばっかで、音楽を聴くのは唯一の移動手段である車の中だけといっていい。CDが無かったころは、LPレコードからテープに録音するというのがヒマなときにやる作業のおもなものだった。まあ、それはウォークマンを使っていた人も皆同じだろうけれど。
で、昔のテープを聴いてみる。もう20年以上も前のテープなのに、劣化もせずにちゃんと使えるのが驚きである。これがCD-Rならこうはいかんだろう。テクノロジーってのはむしろ退化しているのだな、とちょっと感心してしまう。
70年終わりごろから80年はじめにかけて、よく聞いていてたのが渡辺貞夫とか、ラリーカールトンとか、いわゆる「フュージョン」などと呼ばれていた類のものだが、今聞いてみるとまるでスーパーマーケットのBGMである。よくこんなものを金出して買って、テープに録音しなおすようなバカバカしい作業をやっていたものだとあきれてしまう。それこそBGMなので、うるさくもなく適当に流しておくのにはよかったのだろう。
自分はそんなものを粋がって聞いていたのだな、さぞかしつまらん若造だったのだなと、聞いているうちに気分が落ち込んできてしまう。今だってつまらんオヤジなんだけど。しかし、50年代ジャズとか、60年ロックは今聞いたって感動ものなのに、この時代のはやりもの音楽というのが、極端にツマランものばかりなのにはいささか驚きである。こういう薄っぺらな文化がつのってバブルに流れ込み、皆そろって大コケしたということなんだろうと一人納得する。
でも「スネークマンショー」が全部揃っているのもみつけたので、そちらは今後愛聴盤になりそう。「宮川左近ショー」のテープだったらもっとよかったんだけど。
投稿者 webmaster : 2003年09月20日 22:25