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ちょっと前にダラダラ書いたように、私はいわゆる正統的ダイエットというには少々逸脱した側面のある、バランスのいい普通の食事と相当過激な運動という組み合わせで、かなりの減量を成功させてきた。しかし、あちこちに故障ができ、過激な運動ができなくなると、少しバランスを考えた程度の食事では、ジリジリというよりはドンドン体重が増えるのである。
かなり極端な低脂肪食とか、ほとんど居直りに近いブックスダイエットなども手がけてみたが、まるっきり成功しない。大体、人間というのは我慢に我慢を重ねるようなことには向いていないし、楽にできるようなことなら目的が実現できるはずもない。ブックスダイエットなんぞ、もっともらしいことすらその理屈にはなく、そもそも相撲取りと同じような食パターンでやせようなんて、はじめから無理に決まっているわけだ。
というわけで、最後の砦がアトキンスダイエットである。健康ということさえ無視すれば、これでやせられるのは自明なのである。というのは、我々はこれと同じ原理で、短期間にげそげそ痩せていく人をいつも見ているからである。それは何かといえば、コントロール不良の糖尿病だ。
糖尿病では、Ⅰ型Ⅱ型の違いはあれ、組織に糖を取り入れるインシュリンが働かなくなるので、血中に糖がいくらあふれていようと、その糖はほとんど利用できず、組織は脂肪(部分的には蛋白質)の分解のみによってエネルギーを得なければならない。アトキンスダイエットで炭水化物を極端に制限した状態と同じになるわけだ。
精神科疾患を持つ患者さんには、なぜか糖尿病を合併している人が多く、我々も結構この疾患の管理に頭を悩まされる。普通の内科医に治療を依頼しても、治療合理的に協力するのが患者というものだと信じきっているので、自己破壊的なことを平気でするような患者の面倒までは見られない場合が多い。大体、スラムみたいなところでカツカツで暮らしているような人に対して、のんきな「食事指導」をしてことたれりとするような想像力欠如を見ていると、ああ、こいつに頼むだけ無駄だったと思い知る。
私たちが見ているような精神疾患合併例では、一切食事療法を守れない人もいて、130kgもあった体重が半年の間に半分になったような人も見たことがある。アウトになればそのときと、ほとんどヤケクソで見ていたら、その減量のおかげでインシュリン感受性を取り戻すのか、ほとんど耐糖能が正常化してしまう場合もある。
そういう場合はかなりの負担を体に強いているので、やせたというのはむしろ症状といっていいのだが、中にはそれでけろりと問題が消失するような例があるのが面白い(と言っては何だが)。長期的にはまたいろいろと、ややこしい事がは出てくるものの。純粋に体重を減らすという目的なら、この減量メカニズムを使わない手はなく、事実それが効果があるとして、否定的評価にもかかわらず利用されているわけだ。
私はその否定的評価も認めつつ、これなら体重は減るに違いないとも思っている。では、低炭水化物高脂肪高たんぱく食でなぜ体重がへるのか、その理論的な側面のおさらいを次回に述べてみたい。
投稿者 webmaster : 2004年03月29日 23:47
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インシュリンは糖代謝に関わるホルモンです。血液中に多く存在するとブドウ糖を脂肪やグリコーゲンに変換を促進したりする。詳しくはwikipediaの項目でも... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年09月11日 06:59
いよいよ核心部分に入ってきましたね。続きを興味津々で待っています。小生のアトキンス・ダイエットはまだ続いています。体重の減少はちょと足踏み。それでも2週間で1キロぐらいのペースで減量中。時々足がつります。
投稿者 余丁町散人 : 2004年03月30日 05:25