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2004年04月27日  ヘアーサロン脳卒中の恐怖?? [医学・科学関連]

ときどき、ネタパクりに利用させていただいているX51.orgの4月25日の記事に、BBCの記事を引用する形で、「美容室脳卒中症候群」というものについて触れられていた。なんでも、美容室でシャンプーされるとき、首を後ろにそらせるため、「頸動脈が無理に延ばされ、最悪の場合、それらは裂けてしま」い、結果として脳卒中をおこすというのである。

X51.orgの記事はかなり意訳されているが、この部分に対応するBBCの記述は、"If your neck is stretched and it kinks for a long time - as happens during hairwashing - you stretch the arteries and if you are unlucky you can tear them." であろうとおもわれ、確かに「動脈が裂ける」という危険を指摘しているように読める。

でも、動脈がまともに裂ければ脳卒中だの何のいう前に、かなりヤバい事態だけどねぇ。おそらく、動脈硬化が進行した人の場合、内頚動脈の辺りに血管の狭窄が来ていることがよくあるので、首の位置によっては完全閉塞したり、肥厚した血管壁の一部がはがれて、脳血管を詰まらせてしまうような危険性を指摘しているのだろうが、それを一般的なことであるかのように書くのは、無用の不安をひきおこすだけのように思われる。

ちょっとした首の伸展ぐらいで循環障害を起こしたり、塞栓を起こしたりするほど硬化が進んでいる血管なら、別に美容室に行かなくても発作は起こりうるだろう。天気はどうかなと、空を見上げただけでもその可能性はある。確かに日常生活で首の後方過伸展を長時間続けるようなことは、美容室でのシャンプーぐらいしか思いつかないが、実際そんなにその状況ばかりで、やたらに発作を起こすものだろうか。

BBCの記事には97年に、ランセットではじめて「美容室脳卒中」が報告されているとあったが、残念なことに抜粋もない小ネタ論文で、同じような症例報告も数例あるものの、やはり内容までは確認できない。向こうの美容院業界は、この「症候群」についてかなり警戒しているようすで、発作を防ぐため、シンクに仰向けに首を突っ込まなくても髪の毛が洗えるようなケープまで売り出されている。

でも、何度もいうようだが、シャンプーで首をそらすぐらいのことで脳卒中発作を起こすリスクが高いような人なら、すでに医学的管理の対象なのであって、姑息なことしてもしかたないとおもいますがなぁ。動脈硬化があふれる毛唐の場合は、こうでもしないといけないのかもしれないが。

そのうち日本でも、美容室でしつこく動脈硬化の有無を調べるような問診をされるようになるかもしれない。シャンプーの前に、CTや頚部の超音波診断うけないといけないといわれたりして。うーん、これは例外的症例をネタにして、美容院業界を脅して医療需要を作り出そうとする、医療業界の陰謀ではないかという気がしてきたな。

投稿者 webmaster : 2004年04月27日 23:01

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