« 謎の戦闘映像 | メイン | 小学生「死亡」事件について »
現地時間6月4日午後(日本時間、本日早朝)、米国コロラド州グランビィでおこった、手製の装甲ブルドーザーによる町の打ち壊し事件は、どうも実行犯(52)の死で幕を閉じたらしい。TVでは報じていたのに、なぜか日本のウェブ報道が鈍いのが不思議。こちらでは早速とりあげているけれど。
この町で車の(多分)マフラー販売業を営む52才の男性が、自分の店の隣にコンクリートプラントがつくられることに反対して起こした訴訟に負け、反対に浄化槽基準を守っていないことに罰金2500ドルを課せられたことに激怒したのが、この行動に出たきっかけとのことだ。
男は25mmの鉄板を溶接し、50口径ライフルも装着した装甲ブルドーザーを作りあげ、隣のコンクリートプラントを始め、町の有力者が経営する地方紙の社屋、市役所と図書館、元市長宅などをぶち壊しまくった。警察は銃撃や、重機による阻止を図ったがまったく歯が立たず、SWATの出動を要請して数度の重火器による攻撃を行ったらしい。
結局、装甲ブルドーザーは、店舗裏の建物に突っ込んで身動きが取れなくなった。警察がそこで男を射殺したとされている報道もあるが、いまいちハッキリしない。実行犯の自殺をほのめかす報道もある。(こことかを参照のこと。ビデオもあってなかなか迫力満点)
詳しいことは今後の報道を追うとして、これを聞いてまず思い出したのが、題名にした「馬鹿が戦車でやってくる」という、ハナ肇主演の日本映画(64年)である。これはかの山田洋次監督のシリーズものの一つで、あの「寅さんシリーズ」のプロトタイプとなった映画である。深夜映画で何べんか見た事があるのだが、変わり者のいじめられキャラが、耐えに耐えたのち、最後に戦車で町の大破壊を図るという、まさしくこの事件と全く同じ構図をもったストーリーであった。(こちらを参照のこと)
コロラドの田舎町で、山田洋次のこの映画が放映されたことが事件のきっかけだった、なんて話だったら面白い(といっては不謹慎だが)んだがなぁ、と感じた次第。実行犯は誰も傷つけていないという分別も、不幸中の幸いである。アメリカの保守本流地帯でおこったこの事件が、虐げられた人のゴマメの歯ぎしりパワーを知らしめてくれるのなら、この事件にも多少の役割があったのかな、なんてさらに不謹慎な考えが浮かぶのだった。
投稿者 webmaster : 2004年06月05日 23:11
このエントリーのトラックバックURL:
http://med-legend.com/mt/mt-tbcba.cgi/122
重機を鉄板で装甲したとの事。で、連想したのがクリント・イ-ストウッドのガントレット。
ガントレットではバスを装甲したんだけれど、まあ、その実装は映像の演出という事で不問としたいが、犯人はあの映画を見てたのかな?なんて思ったりしました。
実際に行動出来ちゃうなんて、これぞアメリカって感じです、いや、別に日本でも出来ない話ではないと思いますが..。
投稿者 久立珍重 : 2004年06月07日 10:56
「馬鹿が~」は時折ミリタリーサイト、プラモデルサイトでも取り上げられますが、話題になるたびに皆なんとも物悲しい気持ちになります。
タイトルの強烈さ故にいぬあっちけーでも滅多に放映されませんが、深刻なテーマを喜劇という手法で表現した名作です。
あの当時は、武装解除命令に個人的に反対して、などの理由で武器類を隠匿していた人も結構いたようです。「おじいちゃんの遺品を整理していたら南部拳銃が出てきた」なんて話も聞きました実包付き。
サンパチ式歩兵銃を部屋に飾っていた人物もいました。お咎め無かったのかしら。
投稿者 小狸工房 : 2004年06月06日 20:22
銃が買いやすく振り回しやすそうなアメリカならではの犯罪ですが、日本で同じことが起きたらどうなってんでしょう。
宇都宮のように。
投稿者 G3 : 2004年06月06日 15:20
そりゃそーだ。50mmでは戦車の主砲ですがな。はじめの報道ではそう書いてあるところもあったんだが。てなわけで、こっそり書きなおし。
実行犯のマフラーショップ(そんなものだけ売ってて商売になるのか?まさか襟巻き屋さんでもないだろうし)の御主人は、装甲ブルを準備するのに数ヶ月かけていたらしいので、一時の激情でないのはたしか。
なお、映画のハナ肇は、少年戦車兵だったのが、戦後のどさくさで戦車をパクって納屋に隠していたという設定で、こちらも「怒りの日」に備えようとする計画性がありますな。
投稿者 Webmaster : 2004年06月06日 09:07
それで気になる「50口径ライフル」ですが(50mm機銃というのはさすがに大げさ、微笑)12.7mm弾を使用する対物用スナイピングライフルですか…破壊力抜群の、対人用としては基本的に使用が制限されている。
アメリカではお金を払いさえすればこんな物騒なものが個人で所持できるのですか。うーむ。
しかしスペックからすれば建造物や陣地、車両、航空機攻撃用で人間相手の代物ではありませんから、この男の狙いが「憎い野郎の不動産をふっ潰す」点にあったのは明確ですから(多分)、例えて言うなら
「冷静にぶち切れた」
といったところでしょうか。
投稿者 小狸工房 : 2004年06月06日 03:18