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2004年08月31日  台風の制御法 [ネタ]

どこかでも書いたが、私の科学技術とか、さまざまな知識に対する興味というか、方向性というのを形作ったのは、子供の頃読んだ少年雑誌の解説記事であった。そういう記事には小松崎茂なんかのイラストが添えてあったりしたのだが、どうも私は映像認知に欠陥があるらしくあまりそれには関心がもてず、もっぱら記事の内容自体に夢中になったものだった。

今覚えているものでは、例えば「イタリアの不老不死の研究」なんてのが印象的である。身寄りのない子供を全く教育せずに育て、一定の年齢に達したら電気的な手段で老人の大脳パターンをその子供に移しかえる。白紙の意識になった老人の肉体は「硝酸で処理して消滅させる」、なんて怖いことが平気で書いてあった。かのオウム教団では、修行中の事故死とかリンチ死を誤魔化すために、死体を薬剤で溶かしたりしたことがあるらしいが、絶対その発想の出所は同じ少年雑誌の記事なのではないかと思ったものだった。

さて、そんな記事の中に「台風を科学の力でコントロールする方法」もまた書かれていた。いくつかあったはずなのだが、覚えているのは二つである。一つは発生直後の台風の目あたりに、小型の原爆を放り込むというもの。核エネルギーの前に、自然エネルギーなどたちどころに吹っ飛んでしまう、というのだ。子供心にも、これでは上昇気流があおられるばかりで、さらに強力な台風になって、しかもそれが放射能で一杯という、はなはだ厄介なものになるのではと思われた。

もう一つの方法は、低気圧の発生そのものを阻もうという、結構理詰めの方法だった。台風が発生する海域に大量の油を流し、海面からの水蒸気発生をブロックすればいいというのである。これを読んだのは伊勢湾台風という巨大台風が日本を襲い、かなり悲惨な被害をもたらした直後で、我が家も水没して家財道具から何からパーになったので、そんな素晴らしい方法があるならぜひとも実行するべきだと思ったものだった。

実際、その後台風というのは、波はあるもののそんなに来なくなり、たまにやってきても、伊勢湾台風やそれ以前の巨大台風と比べれば、かなり控えめな被害しかもたらしていない、という印象があるのだ。防災対策が進んだというのもあるだろうが、私はこれには絶対、高度成長のおかげで海洋汚染がすすみ、少年雑誌に書いてあったような「台風制御法」が、図らずも成り立ったからではないかと思っている。

したがって、今年の台風ラッシュの原因も明らかであろう。環境汚染対策のおかげで海洋汚染レベルが下がり、海面から蒸発する水蒸気の量が増えて低気圧発生のチャンスが増えたに違いない。これ以上の台風被害を食い止めるために、日本政府はぜひ抜本的対策を行うべきだ。原油をたっぷり積み込んだ退役寸前の巨大タンカーを数隻、南鳥島沖あたりで転覆させるだけでいい。

これを実行できれば、コイズミさんも歴史に残る事間違いなしである。今やってるほかの政策だってこれと似たようなものなんだから、思い切ってやってみたら?

投稿者 webmaster : 2004年08月31日 23:22

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コメント

ここでいう「少年雑誌」は、「冒険王」とか「少年」というような子供向け漫画月刊誌です。「子供の科学」とか「模型とラジオ」になると、よりオタク向けになって内容の整合性が強調されるので、あんまりトンデモは載らないんですね。

投稿者 Webmaster : 2004年09月01日 15:52

すいません、少年雑誌の科学記事というと「子供の科学」とか「模型とラジオ」みたいなものを想像していたのですが、少しばかり趣が違うよーな…

私が子供の頃には子供向け科学雑誌で台風の害を「減らす」方法として航空機からヨウ化銀を撒くという方法が紹介されていました。台風が近づく前に人為的にしこたま雨を降らせてやれば台風は消せずとも小さくはできる、という手法でしたが、つい先日の北京の水不足解消のためにこの手が使われていたのでちょっと嬉しくなりました。
同じ記事で、トルーマン時代のアメリカでハリケーンの進路を原爆で偏向させる計画が検討されていたそうですが、メガトン級水爆数万発分のエネルギーを蓄えるハリケーンがこの程度の量のエネルギーで制御できるはずはないという結論でした。

海面に油を撒くというのはハテどこかで聞いたことがあるような気がすると思ったら、これは嵐の海の海難救助のために波を静める方法で御座います。

投稿者 小狸工房 : 2004年09月01日 03:56