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これは2002年、カナダで開かれたG8首脳会議の際のスナップだそうな(クリックで拡大)。ご機嫌な様子のブッシュさんの前に置かれているのは、明らかにビールのカップである。確かブッシュさんは、アルコール中毒を克服して政治家になったんじゃなかったっけ。
古い写真を持ち出して、重箱の隅をつつくようなことをいって反ブッシュのポーズをとるんじゃないよ、と思われるかもしれない。たぶんこの写真を持ち出して、あちらこちらにアップしている人は、そういう意図があったのかもしれないが、私の感想はそういうところにはなく、ただただこの写真がほのめかす事実に圧倒されているのである。
一般的にはアルコール中毒というと、酒が飲みたくてうずうずしていて、ちょっとでも酒が手に入る機会があるとそれに飛びついているような状況を想像するかもしれないが、事実は必ずしもそうでない。日頃はしゃんとした堅物で、酔っ払いなんか冷笑的に眺めているのだけれど、ひとたび酒が入ってしまうとコントロールできなくなり、異常酩酊に至るまで飲むというのがアル中なのである。飲む量というのも、必ずしも多いとは限らない。
アルコール中毒の本質は何かというのは、色々な側面から語られる。一般的にはアルコールがもたらす快感そのものが嗜癖に至る性質があって、それはそう強くはないのだが、コンジョなしの場合はそれにズブズブ溺れてしまうのだというほどの認識がされていて、専門家だってこの手の説明で済ませることが多い。後はせいぜい肝臓やら膵臓にもたらす悪影響をいいたて、程ほどの節酒を呼びかけるというところだろう。
しかし、実際に自分がアル中だったり、身近にそういう人を抱えている人なら、そんな理解ではとてもすまないのは御存知だろう。アル中者は、酩酊による多幸感なんてものでは説明できないほどの吸引力をアルコールに覚えるし、それは「健康への悪影響」への配慮などなんの障壁にもならないのである。私の知っている理屈では、深酒したときできるアセトアルデヒドが、体内でアドレナリンを重合させてオピオイド物質を形成し、そのレセプターを変調させていくというのがあるが、今も通じるものであるかどうかは自信がない。
なんであれ、理屈からいおうと経験からいおうと、アル中になってしまった人は生涯断酒するしかないのである。駆出しのころはこの単純な真理がわからず、せっかく立ち直りかけた人を悪化させるような愚かなことを何度もしてしまった。たかがビールの一杯、ワイン一口、乾杯のかたちばかりの一滴が彼らを破滅させるのだ。酔っ払ってタガが外れるのもあるが、明らかに質の違う精神変容が来てしまうのである。
というわけで、ブッシュさんの前に置かれ、ちょっと口をつけられているように見えるビールのカップに私は驚愕するのだ。神への帰依でアルコール中毒を脱したという彼は、本当に「治癒」を得ているのかもしれない。アホだのなんだのいわれているが、彼は本当に神に選ばれた地上の救世主なのかもしれない。願わくばその奇跡のヒーリングパワーが、なるべく早く、目に見えるかたちで世界に向けて発揮されますように。
投稿者 webmaster : 2004年09月16日 22:20
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はじめまして。下記のBBSにおいてアルコール依存症についての記述を一部引用致しました。何か問題がある場合お手数ですが、お知らせ下さい。
http://www.cafeglobe.com/cafe/forum/forum.cfm?room=general&action=contents&s_page=99999&ForumID=23279
投稿者 frasco : 2004年11月20日 11:45
「明らかに質の違う精神変容が来てしまうのである」との達観は見事に正鵠を得ておられると思います。
さて左端のコイズミ氏はと見れば、グラスに口をつけておられない様子です。 さすが若き日に花柳界で鍛えたとの事、アルコールのもたらす影響を熟知しておられるのかと、これまた氏の思慮深さであるならさすがでありますね。
投稿者 evergreen : 2004年09月16日 23:22