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英国の高級紙"Independent"は11月24日付けの記事で、19世紀末にロンドンを震撼させた連続娼婦猟奇殺人事件の犯人とされるジャック・ザ・リパー(切り裂きジャック)の正体が、新しい証拠鑑定によって判明したかも知れないと報じた。
事件自体はウェブのあちこちでも解説されているし、出版もされている。何よりも、この事件をさまざまな視点から謎解きしたノンフィクションや、フィクションを交えたミステリやドラマが沢山出ているので、概要をご存知の方も多いであろう。切り裂きジャックが起こしたものだと認定されているのは、1888年の8月から11月までにロンドンの下町、ホワイトチャペル地区で5人の娼婦がナイフで文字通り切り刻まれて殺された事件である。
犯人は自らジャック・ザ・リパーと名乗り、イニシャルを屍体に刻みつけ、臓器の一部を添付した挑戦状を警察に送りつけた。事件当時から犯人と目された人物は数多く、国王の息子から王室の侍医、かのルイス・キャロルまで容疑者目録に並んだことがあるというのだからすごい。ホームズに凝るのをシャーロッキアンというように、この事件のマニアのことをリパロロジストと言うそうである。舌もつれそう。
インデペンデントの記事によれば、今回新しく調査されたという証拠と言うのは、数多くの容疑者候補の中で、一般的には「捏造」と言うことで決着がついたとされているジェームズ・メイベリックというリバプールの木綿職人に関するものである。彼は事件の翌年、1889年にヒ素中毒で死んでいるが、それ自体妻による毒殺事件であるかどうかでもめにもめたと言う経歴がある人物である。
1990年代半ばに、彼によって書かれたという5件の犯行すべてを告白する日記がリバプールの古物商によって発見され、一時はそれに基づいて映画まで作られると言う話になったこともあるのだが、結局その日記と言うのは、出版権を売るために古物商が捏造したものだと結論付けられていたのである。日記の発見直後、メイベリックの金時計なるものも出てきていた。屍体に刻まれていた筆跡と、時計のサインは一致するのだそうで。
今回、その金時計に刻印されていたメイべリックのサインが調査された。そのサイン刻印を電子顕微鏡で見ると、真鍮の削りかすがこびりついていることが判り、その錆を検討したところ、かなり古いものであることが判明した。ただ、時計は近年磨きがかけられていて、刻印の正確な年代は判らないのだという。しかし、時計のサインは近年の偽造ではないという鑑定は、その信憑性を再び浮かび上がらせることになった。
もっとも、残されているメイベリックの結婚届の筆跡と。時計のサインは一致しないのだそうで、決定的な証拠と言うにはかなり弱いところもあるらしい。切り裂きジャック事件を検討している警察関係者は、「フィクションは数多いが、事件に関する事実は限られている」との見解。
最近、ポール・アルテの「赤い霧」なんてのを読んだばかりなので、切り裂きジャック事件に妙に興味があって目に付いたのだが、普通こんな話は面白くもなかったかなと反省。例によって流し読みの大筋だけ把握訳なので、間違ってたら誰か指摘して。
最近ネタ集めにつかっている"The Anomalist"から。
投稿者 webmaster : 2004年11月25日 23:09
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