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2004年11月29日  マジックもそろそろ勘弁 [日常]

TVのバラエティでやっているのは血液型番組とマジックだけだとちょっと前に書いたけれど、マジックのほうもいい加減げんなりというほどに賞味期限を過ぎたような気がする。ちょっと前まで、NHKがステージマジックを時々やるぐらいだったのに、最近はどこもクローズアップマジックばっかりである。すべてのTV局でそろってマジック番組やるかね。

欧米のレストランなんかに行くと、待ち時間にクローズアップマジシャンが現れて、結構面白いマジックを見せてくれて、日本の段取り常識から言うとなかなか出てこない料理を待つイライラを忘れさせてくれるだけでなく、なんとなく特別なセレブ感覚も味あわせてくれることがある。チップを渡すタイミングは実に難しいけれど。

最近のTVバラエティは、あまり芸のない芸能人が集団で現れ、その乏しい既得利権を享受するという構造になっているから、数人だけに見せるのを目的にするクローズアップマジックはそういう番組構成に実に役立つのであろう。オッパイがデカイだけのトロイ女の子は「何でー、怖ーい」と言っていれば済むし、無芸芸人もあっけに取られた表情を見せていればいいのである。特別なものを目撃しているという特権意識さえ披露できればいいわけだ。

それはちょっと前までの、自分たちの日常話を切り売りしていればセレブっぽい態度が取れた構成では、もう番組が成り立たなくなってきたということの現れなのだろう。何か共通の話題がないと番組を作れないわけ。さんまや松本人志みたいな天才を中心に据えるという手はそこそこ成り立ちうるが、それには限界あるものね。後釜はなかなか出てこないし。

こういう現状をかんがみるに、この後来るブームは何かという問題になるわけなのだが、私には多分80年代に来たことのある、ニューアカがもっとくだけた格好のものになるのではないか、という予感がある。半分ネタバレしたようなマジックに感心しまくったり、どう考えても皆知っているはずの常識的「トリビア」に「へぇー」を連発する芸能人を見ていると、今後はもっとまとまった教養主義(表層的なものでしょうけど)に回帰していくに違いないという確信がわいてくるのである。

その場合、その教養主義の内容は何になるんだろうというのは全く不明。案外、デカルト、カント、ショウペンハウエルあたりの旧制高校系なんではないかというのが私の予想。当然、何の責任も持ちませんけど。

投稿者 webmaster : 2004年11月29日 22:16

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