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2005年01月14日  抗てんかん薬が寿命をのばす? [医学・科学関連]

1月14日に発刊された"Science"最新号によると、ある種の抗てんかん薬を組み合わせたものを投与された線虫は、その寿命が最大50%程度長くなることがわかった。ワシントン大学医学部の分子生物学薬理学研究所のコルンフェルド博士たちのグループは、Caenorhabditis elegansという線虫に、さまざまな種類の薬剤を組み合わせて投与し、老化過程が抑制されるものを発見する実験を繰り返してきた。

Caenorhabditis elegansというのは1mm程度の大きさの雌雄同体線虫で、寿命が3日半ぐらいのため、遺伝学の研究によく使われる生物である。ゲノム配列がすでに決定されていて、老化遺伝子も同定されているため、老化研究には使いやすいのであろう。

コルンフェルド博士たちが投与した大部分の薬剤は老化をとどめることが出来ないばかりか、毒性を発揮することもしばしば見られたが、現在も使用されている抗てんかん薬であるエトサクシミド(ザロンチン®)とトリメタジオン(ミノアレビアチン®)の組み合わせに3,3-diethyl-2-pyrrolidinone(これ、どうもイソジン®の近縁物質のよう)を加えたものを与えると、線虫の平均寿命と最大寿命は有意に増加した。もちろん、その生物活動性や基本的機能には何の影響もなかったという。

コルンフェルド博士は、これらの抗てんかん薬剤の寿命延長効果は、神経機能の活動性を制御することに由来すると考えている。また、老化を最終的にコントロールする遺伝子の働きは線虫でも哺乳類でも同じであることから、これらの結果が人間にも適用できる可能性を示唆しているという。

なお、私は"Science"の無料閲覧登録しかしておらず、読めるのは抜粋だけなので、内容の詳細については"Nature"の最新号に載っていたこの論文の解説を主に参考にしているため、多少のニュアンスの違いがあるかもしれないことをお断りしておく。

さて明日にも、長寿を求める人々が抗てんかん薬を求めて病院に押し寄せるってなことはないでしょうな。もし飛びつきたい人がいても、今のところ上の二つの薬には「寿命の延長」という効能は健康保険では認められていないため、自費になってしまうのでご注意を。もっとも、二つとも古い薬で、薬価はほとんどタダ同然ですが。

Kerry Kornfeld, et al. "Anticonvulsant Medications Extend Worm Life-Span":Science, Vol 307, Issue 5707, 258-262 , 14 January 2005

投稿者 webmaster : 2005年01月14日 21:41

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コメント

1月16日の朝のTBS系 「儲かりマンデー」の中で「アンチ エイジング」つまり ”アンチ 老化”のことを考えると 儲けに繋がるということで シャープのレンジとかライオンの胃腸薬とか 毛染めの薬剤とか ビタミンCを壊さない冷蔵庫とかをとりあげていました。
抗てんかん薬はアンチ エイジングにぴったりですね。

投稿者 藍・I : 2005年01月16日 17:55