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2005年02月04日  2004年度ステラ賞 [都市伝説・デマ・トンデモ]

毎年2月は「ステラ賞」が発表される季節である。この賞は毎年選定されるもので、一年の間、一番バカバカしい訴訟を起こした人に捧げられる。以前は完全な都市伝説が「ステラ賞」として、チェーンメールで流通していたりしたもので、かの「電子レンジの中のペット」などもその材料となっていた。少し前からStellaAwards.comというところが、ちゃんと公判記録を取り寄せて内容を吟味し、その上で毎年この季節に発表されている。

昨年度は拳銃とスタンガンを間違えて、容疑者を射殺してしまった婦人警官と彼女が属していた市警がこの賞を得た。市警は、拳銃と間違うようなスタンガンを作った会社の責任を問う訴訟をおこしたのである。これはなかなかインパクトのある訴訟であったが、今年のステラ賞ははっきり言って、いまひとつといわざるを得ない。

今年は1位から6位までが発表されているが、なんか妙に常識的というか、訴えるのはなんぼなんでも、というようなものというより、妙に企業の論理が目立つようなものが多く、判決が出ているものもえらく当然な日常感覚に基づいているように思えるのだ。まあーよく訴えたもんだよ、という訴訟に対して、何でそんな判決出るの?というようなものでないと、こういうのは面白くありませんな。

1位になったのはマリー・ウバウディというイリノイ州マディソン郡に住む女性。彼女は乗用車に同乗していて事故にあい、その車のメーカー(マツダだそうな)に15万ドルの賠償訴訟を起こした。その理由は、「メーカーはシートベルトの安全かつ適正な使用法を説明する手段をとらなかった」と言うもの。車に乗るとき、例えば飛行機の離陸時のような説明が流れるように作っておくべきであるという主張であった。判決はまだ下りていないが、原告は今まで一度もシートベルトをしたことがないと法廷で告白してしまったので、勝訴の可能性は乏しいらしい。

読んでいて一番面白かったのは、3位になったニューヨーク州に住むタニシャ・トーレスと言う女性のケース。彼女は"Wyndanch"(ウィンダンチと読むのかねぇ)という町に住んでいるのだが、あるとき携帯電話会社からの請求書の住所が"Crimedanch"と書いてあるのに気付いた。彼女は「自分は犯罪者ではない」と、怒りと当惑を感じざるをえず、訴訟に踏み切ったという。何でもこの町は犯罪多発地帯で、"Crimedanch"という冗談めかした呼び方がしょっちゅうされるらしいのだが。

今年のステラ賞にいまひとつのものが多いということは、アメリカがいくら訴訟社会とはいえ、やはり常識から逸脱したような裁判結果が得られるようなことは、だんだんとなくなってきたということなのかもしれませんな。一部は伝説にもなっている一連のアホな裁判は、人々の関心をひきつけて法曹関係者が自分たちのせまい世間だけで通用するような論理を振り回せなくしたという、結構ポジティブな効果があったといえるのかも。

投稿者 webmaster : 2005年02月04日 23:21

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コメント

 私が聞いた中で最も変な訴訟は、多重人格の患者が、自分の中の別人格を訴えたとゆうものです。ホンとにあった事なのだろうか。

投稿者 みやひろ : 2005年02月08日 01:21

仕事で実家から離れている間に古雑誌のコレクションを捨てられたと親を相手に訴訟を起こしている人物が紹介されていましたが。

その件の雑誌が「冒険王」とか「テレビマガジン」だとかで、ヲタ、いやマニアには「ああなるほどな」とわかってもらえる世界でも、良識ある一般の大人から見ればただの幼年向け古マンガですから、被害内容の実証に関しては考えれば考えるほど馬鹿馬鹿しくなりますが。

投稿者 小狸工房 : 2005年02月06日 05:33