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2005年02月27日  観光魚市場 [日常]

医師国家試験を終えた娘が怒りとともに帰省してきて、アホな試験設定に関する愚痴を聞きながら大酒飲みの週末である。二日酔いの今日はすることもないので、海辺の町まで出かけて、夜のシーフードディナー材料を買い込もうという話になる。

正直言うと、海辺の町によくあるような観光系魚市場で、お得な買い物ができると思っているわけではない。ほとんど雰囲気の問題で、SF商法に近いような、漁港近く→身近に配るような特別の品が安価で手に入る→当然ここまで足を伸ばした観光客だって同じ恩恵にあずかれる、という幻想に依拠しているだけの商売だというのは、充分わかっているつもりなのである。

でも、その「幻想」は強力なんですな。人間というものは、自分を取り巻いている環境は、ほかの人とは違う特別のものだと思いこむ習癖があり、一般的な常識とは違う論理がそこには流れていると信じがちである。何度同じような幻滅を経験しても、この幻想に体よくやられるのが人間なんですわ。

まあ、取り立てて行きたい観光地もなく、近所に買い物行くのも結構大変なので、半分だまされるのも承知で出かけるのである。結局、近所のスーパーより多少安そうな生牡蠣なんかを見つくろって、どうも協定料金があるらしいアンコウ鍋なんぞを食って帰ってくることになる。しかし、酒飲まずに鍋物食うのはきついですな、ホント。

その市場がある町からの帰り道に、普通のスーパーがあるのだけれど、そこは地元の人たちがいっぱい集まっていて、先ほどの市場以上の大盛況であった。あの観光市場が本当にお買い得なら、ここがこんなに繁盛するわけがない。この手の幻想にそのまま乗っかって、既得権益を守ることだけに血道を上げる日本の食料政策というのが、なかなか打破できないのも当然ですな。帰宅してから、下らんハンカクメイに関与してしまったという悔悟の念に、駆られまくる休日の午後なのであった。

投稿者 webmaster : 2005年02月27日 21:35

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