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なんだか自分でも理由が不明ながら、またも出かけた流山児★事務所の芝居である。「夢の肉弾三勇士」というのは、70年初頭のアングラ芝居全盛の頃、まだ23歳だった流山児祥が、「演劇団」という劇団を旗揚げしたころの芝居で、その当時はそれなりに知られた演目だったのである。
もちろんそれは、アングラ芝居というようなものが共通の話題になるような、ほとんど学生によって構成される狭い世界の話であって、まあ人間の数にして日本全国かき集めても1~2万程度というマーケットの中のことなのである。そして当時そういうところに中途半端ながら属していた私にしても、彼らのこの芝居は見ていなかった。唐十郎や寺山修司ほどメジャー(?)でもなく、といって田舎に巡業にくるほどの三番手四番手というほどでもない、という彼らの位置のせいである。
まあそんなわけで、多少は気になっていた彼らの芝居を見る機会を今得て、それをズルズルと享受させていただいているというわけ。もっとも、今回の公演は当時の戯曲(そんなもんあったんかねぇ)そのままというわけではなく、かなり改変されているようだが。
内容を紹介しようと思っても筋などはないに等しく、ほとんど自動書記、自由連想みたいな形で展開するが、そこで発せられるのは反帝国主義、反侵略戦争の政治プロパガンダの氾濫である。当時のアングラはみんなこんなものであったが、それをそのまんま再現して人に見せるというアナクロを堂々とやるところが、彼らの真骨頂なのだろう。しかもなんと、これをひっさげて韓国中国を巡業公演する計画まであるそうな。
当然政治的有効性なんかを考えているわけもなく、こうした意味を失った言葉を掲げて肉体を乱舞させるというパフォーマンスがすべてなのである。そこに、彼らが70年当時はかなり本気で叫んでいたであろう政治スローガンなどよりも、よっぽど強力な批評性が見られるのが、同時代を生きてきたものとして感じる皮肉であろうか。
投稿者 webmaster : 2005年03月26日 23:29
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