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2005年04月15日  自動論文生成プログラム [医学・科学関連]

ネット以前の「マイコン」の時代から、自作のエンターテインメントプログラムの分野に確固としたジャンルを築いていた「自動文章生成」というものがある。川柳や俳句の自動生成なんか、BASICの時代を経験した人なら、一度は作ってみたことがあるのではないだろうか。マックのハイパーカードなんかを使うと、なかなか洒落た文章生成スタックができたものだ。

もちろん、本当に文章を作るのではなく、データをランダムに組み合わせて出来るものが、思わぬ意味を紡ぎ出すのをみて楽しむだけなのだが。今ではCGIでその頃よりよっぽど複雑な操作ができるので、あちこちのウェブでそういうお遊びが提供されているのはご存じの通りである。

基本的にはその原理と同じだが、MITでコンピュータ・サイエンスを専攻している学生たちが作ったこのCGIは、さすがにひと味もふた味も違う。それはランダムにコンピュータ・サイエンス研究に関する論文を作り、しかも出来上がったものは、グラフ、図表、引用論文の一覧までちゃんと備わった本格的なものなのである。しかも、学生たちはこのプログラムで2通の論文をつくり、今年7月にフロリダで開かれるコンピューター科学の国際学会に演題として提出し、そのうち1通はみごとに受理されたという。

学生たちにいわせれば、この学会はそういう体裁をとっているだけの内実のないもので、ただ金集めが目的の集まりなのだそうだ。医学関係でも、薬屋さんの宣伝目的だけの学会もどきがよくあるが、それに似たような感じなんでしょうかね。もっとも、医学系の場合は、参加者はそこそこのお車代と、パーティーの饗応を当てに出来るんだけど。

コンピューター科学の方はそういうわけにもいかず、結構な額の参加料を取られる一方らしい。学生たちは参加料と旅費を捻出するため、自分たちのページでカンパを募っているので、そのプログラムの出来に感心した人は寄付してあげてください。彼らは、発表当日もランダムに紡ぎ出されるインチキ講演をして、ITバブルにつけ込んだエセ国際学会を皮肉るつもりらしい。

私はスズキ・イチロー博士の名前で論文を作ってもらったが、たしかにそれっぽいのは出来たのだけど、何が書いてあるのかわからないのが一大欠点。このプログラムのソースは公開されているので、ちょっといじればすぐに精神医学関連向けに改造できるのではないだろうか。ぜひ好事家にお願いしたいところだ。

【参考】スズキ博士の大論文"Decoupling Lamport Clocks from Architecture in Agents"(PDF)

引用はこちらから。

投稿者 webmaster : 2005年04月15日 20:52

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コメント

古典SFとかによく登場するネタで、機械装置でもってランダムに単語を組み合わせていって文章らしいものを作成する装置。
最初のうちは支離滅裂なものしか作れなくても、何度か装置を手直しするうちに傑作がいくらでも量産されるようになるという展開。
「…即ち今日活字メディアに供される文章のほとんどはこの装置から生み出されるものであり、この事実は我々職業作家から仕事を奪うのみならず、ひいては人類の想像力を奪い去るに至る忌々しき事態である。
私はこの場を持ってこれに警鐘を鳴らすものであり…」

と、このネタはアシモフの「小説を書くロボット」の登場で完成されたようにも思いましたが、
まさか現実になる日が来るとは思いませんでしたが。

投稿者 小狸工房 : 2005年04月15日 21:07