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2005年06月03日  検証:「結婚式で膣けいれん」 [都市伝説・デマ・トンデモ]

掲示板で教えてもらったBlog記事、「結婚式の最中にセックスし膣けいれん しかし相手は…」があちこちで取り上げられているようだ(たとえばここ)。「カップルが離れなくなるような『膣けいれん』は存在しない」という主張を一貫して続けている私としては、やはり何らかの反応を示しておいた方がよかろうと、暇を見つけて大検索大会である。

まず、先の記事の引用先であるANANOVAを確認する。ここの記事は先の引用先がほぼ忠実に訳出していて、新たな情報はない。私もネタ切れの時、ここはよくお世話になるのだが、ここの記事は基本的に日時の記述がないことが多い。5W+1Hなんぞクソ食らえなのである。場所もかなり曖昧であることが多いが、これに関してはクロアチアのVarazdinと明記してある。これはVaraždin(ヴァラジュディン)を簡単に表記したようだ。

私が全く知らない言語で書かれた記事を検索するときは、いつも地名を頼りにするのだが、今回もそれに習い、ANANOVAが引用したというクロアチアの大手新聞"Slobodna Dalmacija"のアーカイブをその地名で検索してみた。すると158の記事が引っかかってきたので(ただし、2005年だけを対象)、それをざっと眺めて「結婚式で……」の記事と思われるものを探し出すことにし、小1時間かけて調べたのだが、それらしいものは見つからなかった。

クロアチア語なんかなんもわからん癖に、その記事がなかったと言い切れるのかと反論されるかもしれないが、なんぼ知らん言葉とはいえヨーロッパ語の仲間、kulturというのは文化欄だろうし、ekonomijaは経済記事だろう。Minstra何とかがどうした、と書いてあれば政治記事だと知れる。写真がついている記事も多いし、案外、内容は推察できるものなのである。もちろん、見逃した可能性もあるけれど。

他にANANOVAの記事から語句を拾い出し、英語検索をしてみるが、これを取り上げているのはほとんどがANANOVAの記事丸コピペであった。そうでないのはただ一件、南アフリカのニュースサイトIOLだけだった。ここも私がパクリに時々つかうところなのが、ちょっと悲しい。表現は多少違うものの、内容はANANOVAと同じで、別のソースを持っているとは思えないものだった。

都市伝説の定義に、"Too Good To Be True"というものがある。話があんまりにも出来すぎていて、ホントのことであるわけがない、というほどの意味である。このクロアチアの膣けいれん記事も、その典型とおもえる。まず、この膣けいれん伝説にはパターンがあのだが、このヴァージョンはそれを忠実に踏襲している。

膣けいれんで離れられなくなるカップルは、まず(1)不義の関係である。(2)驚愕させられてけいれんが起こる。(3)そのため不義が露見し、当事者はペナルティを受ける。以上の要素を必ず持ち、これは初めて公式的に報告された時から(といっても冗談記事なんだけど)、ずっと守られている伝統なのである。詳しくはこちらでも参照して頂きたい。

そんなわけで、これはANANOVA自身がでっち上げたか、釣られて書いた記事であると私は確信している。だいたいね、あの部分の特異性にそれほど詳しいわけではないが、他の部分にしたって「びっくりして痙攣した」なんてこと経験した人いるか?脱水とか、疲労とか、循環不全なんかは筋痙攣の原因になっても、程度の悪いヒステリーでもあるまいし、驚愕が原因の部分痙攣なんて医学的にありえんじゃないか。

まして、骨もなく、歯が生えている訳でもないあの部分に、どうやってくわえ込まれて離れられないなんてことがあるだろう。性というものの奥底には、なお人知を離れた神秘が隠されているのだと思いたい、厨房妄想がすべての源だ、なんて言ったら怒る人がいるかな?

投稿者 webmaster : 2005年06月03日 22:34

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現役の仙台一高の学生(2年生)だった時だと思う。2学期の期末試験の1日目の全科目の手応えが余りに悪くて、真っ直ぐ家に帰る気がしなくてフラフラと街中に出て行った。... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年06月04日 17:54

コメント

ようやくマスターからご意見があったので、一言。
私は医療関係者ではないので、「都市伝説ウォッチャー」としての立場から。
膣痙攣、所謂「くっついたカップル」が都市伝説るというのは、別にマスターだけのご意見ではなく、広く「都市伝説マニア(或いは私のようなウォッチャー)」には、知られた(誤解を恐れず申し上げれば)いわば“定説”です。
理由は実際にそれを体験した方、或いはそれを診察された方というのはいらっしゃらないからです――少なくとも信頼できる話としては。
私の大学生時代にも、大学祭の最中、膣痙攣を起こして救急車の登場、そのまま運ばれたという話がありました。
「ああ、あの先輩か」と、誰も疑わず笑い話にしておりましたが、後日、それが全くの作り話であることを知りました。
ポピュラーな都市伝説だけに、思い込みや作り話も多かろうと思います。
ちなみにその学園祭には、私も1年生の女の子をゲット♪夜遅くに、空いている教室で×××を楽しんでいる真っ最中、いきなり警備のオッサンに見つかった経験あり。
彼女、キャ~~~という悲鳴は上げたものの、支障なく2人は離れられました(w
無学な者ゆえ、お気に触りましたらご容赦下さい。

投稿者 ブローカー : 2005年06月06日 23:34

こういうと何なんですが、その相談例がいわゆる「腟痙攀」であったという証明はないわけで、当事者たちが大あわてでそういう伝説と同じことが起こったと考えていただけの可能性もあるわけです。自分には体験があると主張するメールは何回かもらったことがありますが、そのすべてが多少ヒステリーがかりの女性と関係し、過呼吸発作のような状態になってしがみつかれた体験を伝説に無理矢理なぞらえたものでした。

先輩の助言にしても、その人自身が伝説を信じているというだけのことで、実際はそんな例を見たことがないという方にかけてもいいと思いますよ。

投稿者 webmaster : 2005年06月05日 19:20

直接診たわけではないのですが、電話相談を受けたことがあります。昔、田舎の病院で当直していたさい、深夜に「妻が痙攣をおこした」という電話がまわってきました。意識も呼吸もあるそうなので、おさまったのかと問うと、まだ続いていると言います。初回のエピソードで「硬直している」しかし会話は可能らしく、こちらも半分寝ぼけていて、なかなか要領を得ません。「とにかく救急車で行っていいか」と言うので、「自家用車かタクシーでこれないか」と聞くと、「いや、ちょっとできない」との答え。少々、うんざりしてきて、一体どういう状況なのかと聞くと、夜間にしていたところ、4歳の娘が突然寝室に入ってきて、そのとたん、硬直して離れられなくなってしまった、というのです。可哀そうではありましたが、うちでは診られないと思いましたので、産婦人科に連絡するよう伝えて二度寝に入ってしまいました。翌日、救急の先輩に相談したところ、「膣の収縮により、ペニスも、うっ血で勃起が収まらなくなることがあり、たいていはセルシンの静注で済むが、ラボナールとマスキュラックスを使わなければならないこともある」とのことでした。いたずらにしては、手がこみすぎてるように思いましたし、ヒステリーで上記の状態になることは無理でもないように感じます。

投稿者 元医師 : 2005年06月04日 04:07