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2005年06月07日  アラン・チューリングの死 [今日は何の日]

コンピュータというものがまだ影も形もなかった1936年、、「チューリング・マシン」という思考実験上の仮想マシンを用いて、あらゆる論理命題を機械が処理しうることを証明しただけにとどまらず、その手続きでは解けない問題もあることを示し、別のルートでゲーデルの不完全性定理をも再証明したイギリスの数学者、アラン・チューリングが自ら死を選んだのが、51年前の今日、1954年の6月7日であった。

彼は第二次世界大戦中、暗号解析コンピュータの作成プロジェクトに関わり、コロッサスという名の真空管コンピュータをつくり、それを用いてドイツのエニグマという暗号機械を解析することに成功した。普通、コンピュータの元祖は弾道シミュレーションのために作られたENIACとされるが、コロッサスはこれに2年以上先駆けるものであった。

いわばチューリングは対ドイツ戦勝利を担った英国の英雄であったのだが、50年代初頭の、米国でのマッカーシー委員会の影響を受けた赤狩り旋風は同国にも押し寄せ、彼は同性愛者として1952年に告発されるに至る。当時、同性愛者は共産主義者=ソ連のスパイと同義語であったという。

彼は1952年、裁判所に服役を選ぶか、エストロゲン注射によるホルモン治療を選ぶかという屈辱的選択を迫られ、保釈と引き替えに後者を選んだ。その二年後、彼は自宅で青酸カリを塗ったリンゴを食べ、自ら死を選んだ。享年、42。

しかし、同性愛というものを疾患であり罪であるとする狭量さは置いておくとしても、それをホルモン療法で改善できるとした、当時の医学界は何を考えていたんでしょうかな。同性愛だからとエストロゲン投与するというのは、初歩的、表面的な所での論理整合性すらないような気が。

精神疾患に関して、同じようなことを善意で無理強いしているようなアホは、今でもちらほら目につきますが。他山の医師、といえばちょっとおちゃらけすぎですか。

投稿者 webmaster : 2005年06月07日 23:04

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コメント

儀式ですね。
保釈を認めるならば、何らかの代償を要求しないと。
世間を納得させるに足る行為、でなければ見せしめとでも解釈しましょうか。
実効を期待されるとなお困りますが。

投稿者 小狸工房 : 2005年06月08日 01:09