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2005年06月08日  極東ブログ「フロリダのハリケーンが残していったもの」 [都市伝説・デマ・トンデモ]

論評系ブログの中でも、とりわけその冷静な視座と解析能力の鋭さが高く評価されている、かの「極東ブログ」にこんなエントリーがあった。

「フロリダで時ならぬベイビー・ブームが起きている。短期で見ると出生率が倍増ということもあるというのだ。なにが起きたのか。時は十月十日(とつきとおか)前に遡る、というのは旧暦的な月齢換算。実際には280日くらい。米国ではナイン・マンス(九か月)と言われる。そ、そのベビーたちが受胎した時期だ。ハリケーンがフロリダを襲っていた」(一部段落改変)。

ま、まさか、かのfinalvent氏に限って、これと同じことを主張されようと言うのではあるまいな、と我が目を疑ったのだが、コトはどうもその通りであるようなのだ。

停電や自然災害などで、人が自宅に閉じこもらざるを得なくなった結果、10ヶ月後に時ならぬベビーブームが起こるというのは、昔から様々な形で語り継がれている伝説だ。1966年、ニューヨークで起こった大停電のあとにベビーブームがおこったとニューヨークタイムズが報道して、後追い報道やらで大騒ぎになったのはよく知られるところ。NYTは後に続く記事で実質的にはこの報道を訂正したのだが、公式的には誤報であるとは認めなかった。

2年前の夏、NYとカナダの一部でおこった大停電の時も一部でこの伝説が引っ張り出されたが、さすがに冗談話以上のものにはならなかった。それを、今度はハリケーンをサカナにして性懲りもない報道があったのを、日本ブログ界屈指の教養と分析手腕が評価される極東ブログが後追いしているのだから、世の中わからんものである。

finalvent氏によると、切り込み隊長ブログという有名どころがあるそうで、そこは少子化対策として意図的停電政策をおこなえと主張してるのだそうだ。そこも含めて、とても本気で言っているとは思えず、ネタという言葉も使われているので、最後にどかんとオチをかますつもりなのだろうと読んでいったのだが、そうではないらしい。沖縄の高出生率は台風の影響か、などと話は広がるので、やはりこの「災害によるベビーブーム」を、あらかた信じておられるらしい。

多くの人に読まれ、熱い議論を提供する人気サイトというのは、要は人々の願望にうまく沿った神話抽出能力があるということなのだなと、えらく納得してしまった夕べであった。あ、悪口だとおもわれて、あそこの熱狂的ファン連中に爆撃されたらどうしよう(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル ((((。

なお、このベビーブーム関連での当方の記事一覧は以下の通り。ほとんどパクリですけど。

大停電とベビーブーム
大雪でベビーブーム
冬ごもりと生まれ月(沖縄って、高出生率とは思えんのですが……)
生まれ月偏移問題再考(こりゃあんまり関係ないか)

投稿者 webmaster : 2005年06月08日 16:09

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コメント

初めてコメントします。
この話は、朝通勤途中車のラジオでも聞きました。
向こうのお医者さんがベビーブームの理由として答えて曰く
「停電で真っ暗だった。キャンドルの明かりがロマンチックだったのでは?」だとか。
んー?人間は危機的状況に陥ると子孫を残すため、本能で異性を求める、ってやつですかね?

投稿者 okan : 2005年06月11日 23:29

 この手のベビーブーム伝説とか、「少子化は男性の性欲が落ちているからだ」などという主張は、「たいていの人は計画的に出産する」という事実(多分)を見落としてるのでしょうね。避妊とかしないんでしょうか。

投稿者 ねこめし : 2005年06月09日 03:07

「災害でベビーブーム」よりも過去記事の「生まれ月偏移問題」のほうが興味深かったです。
しかしこれは、早生まれ云々よりも、農村で農繁期に乳幼児がいたのでは働き手が一人(母親)減ってしまうので、それを避けた結果ではないかなあ、とちょっと思ったのですが。どうでしょうかねえ。

投稿者 subrosa : 2005年06月09日 01:03