« 研修医はつらいよ | メイン | 都市伝説 from Japan »

2005年11月10日  聴診器を買う [日常]

littmann_s.jpg引っ越しをしたらものが壊れるというのはよくあることであるが、今回、あんまり関係なさそうなのに聴診器が壊れてしまった。どうも小さなカバンに無理矢理詰め込んでおいたのがいけなかったようで、チューブの部分が裂けてしまっていた。私らは自分の専門領域では聴診器なんかまず使わないが、なんというか、一種の職能IDとして機能している要素もあり、邪魔だなぁと思いつつ、一応いつもポケットにねじ込んでいるのだ。

今まで使っていたのはリットマンというこの聴診器業界ではブランドとされるところで、それも循環器専門医向けとされるえらい高い品であった。買ったのは10数年前だが、当時はリットマンが認めた代理店しか販売できない仕組みになっていて、むこうの値段の3倍ほどふんだくられたので頭にきた覚えがある。

今回も一応そのしばりは生きていて、たとえば米国の医療小物通販サイトでは「リットマン聴診器は米国外にはお売りできません。地元ディーラーに問い合わせてください」などと書いてある。日本の通販業者のサイトを見れば、やすいところでも3万円ちょっとで、向こうなら150ドルで安売りされているのが業腹である。こういうつまらん既得権益がまかりとおっているのはなぜなんですかね、コイズミさん。ちょっと前までの、価格差3倍ということからすれば、多少は自由化されたことにはなるんだけど。

ところがその辺は蛇の道は蛇で、アメリカ国外には売らないといったって、別に税関でFBIが見張っているわけでもなし、国内で売ったことにして海外通販に応じてくれるところもある。向こうにすんでる知り合いに買ってもらうのと同じことだ。そんなわけで、ほぼ米国価格でまたまた循環器科医師向けの一品を手に入れたというわけ。

今までの品と違うのは、金属部分がブラックコートされているという点。これは本来、密林のゲリラ戦で聴診器を使っていると、光が反射して狙撃兵にねらわれやすくなるので、プロたちの要望によって黒くしたのがなんとなくオシャレだったということから広まったという(嘘)。さて、今日から気分だけは循環器専門医。たまに使うとき、聞こえているふりするのもつらいけど。

投稿者 webmaster : 2005年11月10日 23:36

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://med-legend.com/mt/mt-tbcba.cgi/615

コメント

なんとそれほど使い勝手の良いものとは!
徹底的にエルゴデザインを追及した設計になっているのですね。
オーバースペックなんてとんでもない、プロの用いるツールなのですからより高性能であるものを用いるべきです、ハイ。

あ、すると国産品はそこまでのハイスペックを意識していないと。
怪しからん話だ。

美しい少女の乳房に耳を押し当て心音を確かめるのがためらわれたので手近な紙を丸めて耳に当てたのが聴診器の始まり、というのは都市伝説というより単なる逸話でしょうか。

呼ばれてラジコングライダーの組み立てを手伝いに行く。
メイドインジャーマニーなので当然説明書もドイツ語、だと思えばスロベニアで生産されているので微妙に訛っている(笑)。
ラジコンキットなど労働集約型産業に過ぎないので人件費の安いところで生産するのは自然な成り行き。もちろん基礎設計はドイツでなされているので惚れ惚れするような機体の美しさ。精密なシャーレ構造といい、公立学校の優等生的国産キットではこうは行きません。
とりあえずパーツリストに従って内容物を確認する。
チェックマークを入れてゆくとあからさまに足りないパーツがいくつもあります(笑)。
これが国産品でしたらメーカーにボロクソクレームを入れてすぐに部品を届けさせるところですが相手がスロベニアではそれも適いません(笑)。
いずれ後のメンテナンスのことなども考えてかなりの部分を自作、改造することにはなるのですが。

英文の説明書が同梱されていると助かるのですが、同じラテン語族でも非英語圏の方が英文を書かれると文法が無茶苦茶だったりするので余計に混乱します(大笑)。

投稿者 小狸工房 : 2005年11月12日 01:36

> 白衣、聴診器、額帯反射鏡というとお医者様の三大アイテム。
たしかに、イカにもタコにも医者らしく見えますよね。
しかし、白衣はともかく、
聴診器と額帯反射鏡を同時に使う医者などいないのだそうで、
やはり「お医者さんごっこ」がヒットして正解なんでしょう。

投稿者 スポック : 2005年11月12日 00:26

それが、聴診器に関してはリットマンに勝る日本製はないのですわ。重量感、そのバランス、イヤーピースのあたり具合、可動部やゴム部分から拾うノイズなどの点で、日本製の安物はまるで比較になりません。なんといっても押し出しが違う。

私みたいに、血圧測るのと、喘息のヒューヒューと、腹のゴロゴロが聞けたら充分、という人間には全然オーバースペックなんですけどね。

投稿者 Webmaster : 2005年11月11日 23:33

ゴム管だけを変えると言う訳には行かないんですね。

まあ、十年持てばいいじゃないですか。
看板にしてはちょっと高い気もしますが・・・。


病院で看護婦さんより草臥れて見えるのは大抵医者なんで
すね、聴診器があっても無くても(笑)。

投稿者 二人目 : 2005年11月11日 22:56

基本的にくーららないコメントは控える方向で進めていますが。

白衣、聴診器、額帯反射鏡というとお医者様の三大アイテム。コレを身につけていれば相手は嫌でもその人物を医師だと認識してしまうという。
お医者さんゴッコ(アダルト含む(笑))においても必需品だなと思いつつ試しに上記三点セットを検索にかけてみるといきなりちゃんと「お医者さんごっこ」と出てきたのには深く呆れる。
さらに舌圧子、体温計、注射器(注射針は不用)まで持っていれば完璧です。

内外の価格差には僕にも不満はありますが、代理店の取り分を考えれば納得…できないものもある。
よく考え直してみれば同性能の国産品のほうが遥かに安かったりしますし。舶来品をありがたがるのも程々に。

というわけで某ラジコン潜水艦のキット。
日本で買えば十枚は飛びますが、原産国であるドイツで買えばドル建てで三分の一にもなりません。
頭に来た知人がネットで注文すると
「半年にもなるのに返事ひとつよこしやがらねぇ!」

投稿者 小狸工房 : 2005年11月11日 20:57