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「極東ブログ」12月5日のエントリーに、かの「耐震強度偽装事件」で渦中にあるヒューザーの提灯持ち本、「ヒューザーのNo.1戦略」の「書評」が取り上げられていた。この手の本は企業の意を受けたライターが適当にでっち上げたものをその企業が買い取り、営業用の小道具としてモデルルームなどで配られるものだと思うが、それを「書評」するfinalvent氏のpanache(心意気)はたいしたものだとおもう。
もっとも、「極東ブログ」の解説を読むまでもなく、中身は想像するとおりのものらしく、今や有名人になってしまった小嶋社長が若き日に舐めた辛酸とか、それを乗り越えていった栄光などが書かれているそうだ。立志伝中の人物史などに興味がなくとも、ヒューザー勃興期に、工期短縮の決め手としてかの木村建設の技術と出会うという記述もあるらしく、別の意味で興味深いものかも知れない。
私が一番感心したのはfinalvent氏が引用しておられた終わり近くの部分である。
取材の最中、小嶋は「家というものは、本当のことをいって買うべきものではないと思うんです」と、デベロッパーとしては耳を疑うようなことをいったことがある。私はこの部分だけを読んで、ヒューザーがなぜ成功したのか、ストンと腑に落ちる感覚を味わった。小嶋社長はこういうヨイショ本であっても、自分の秘密を書き残す誘惑に勝てなかったらしい。彼は不動産というものの幻想性を知り抜いているのだ。とりわけ、なんの実質的意味もない区分所有地の上に立つマンションなど、抽象的幻想そのものであると達観していたに違いない。人が幻想に大枚を払うのなら、自分はより高度な幻想を売ればいいのだと気づいたとき、彼の一時的成功は約束されたのである。
「考えてもみてください。人間の命というのは、生きていてもせいぜい百年ちょっとなのです。ところが土地のほうはどうですか。日本の土地だって何千万年前からずっとここにありつづけたものでしょう。
一万年前、この土地は誰のものだったのですか? 誰のものでもなかったわけです。人間の歴史など、土地の歴史の歴史に比べたら、ほんのわずかなものです。
この悠久の大地の歴史のなかで、わずか百年しか生きないのに、どうして細切れにしたものを売ったり買ったりしなくてはいけないのでしょう」
しかし、彼は自分が売りつけた幻想より一枚上手の幻想に自分の足をすくわれるとまでは、予想していなかったに違いない。でも、したたかな彼のことだ、うまく火の粉を払うかも知れないし、ダウンをここで食らおうと、どこかでまた立ち上がるに違いない。今彼を逆境においている「正論」という幻想が、そのうち彼の強い味方になってくれる日は必ず来るのだから。
投稿者 webmaster : 2005年12月07日 22:57
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» するどすぎだってヒューザー小嶋社長 from レイヴ・ヨガ・バックパッカー・仏教……そしてスーパーカブ90!
■このひとつ下の記事「分譲マンション耐震設計手抜き問題」へコメントを残してくれたゴローちゃんへの返信を書いていたのだが、これだけで記事ひとつになりそうだっ... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2005年12月14日 08:34
» 雨ニモマケズ 耐震強度の偽装事件 from 宮沢賢治の風 from 方城渉
ふつうはできない
いろんな出来事 世の中のいろいろな出来事について 関東の地震なんかをみると、耐震強度の偽装事件は確かに命に関わることだ。
... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年04月05日 11:01
地元の名士というとあの「再建王」の異名で知られる坪○○夫先生。
当時友人が系列会社の映画館のアニメグッズショップでバイトしていたのですが、宇宙戦艦ヤマトイラストレーション集や機動戦士ガンダムプラモデル写真集に混じって彼の自伝小説が束になって売り場に並んでおりました。
アレは異彩を放っていたなぁ。
というわけでヒーローショー(笑)。
怪人たちが
「諸君、この新聞を見ろ、この新聞に我々のことが書いてある。
これは「日刊新○媛」という新聞だ。いいか、「日刊○愛媛」だ。
さあ言ってみろ、「日 刊 新 愛 ○」!
こらこらそこのお父さん、笑っている場合ではないぞ」
という証言が現場に借り出されたその友人からあったのですが。
なんかそこそこ偉くなると、自伝とか提灯記事とか欲しくなるのもデフォみたいですね。
投稿者 小狸工房 : 2005年12月08日 07:40