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充分な休息も取らず、活動的、攻撃的な生活スタイルで過ごすことと、冠疾患(心筋梗塞などの冠状動脈閉塞性疾患の総称)との関連はつねづね喧伝されるところであるが、そうした活動性とは反対側にあるラテン諸国のシェスタ風習もまた、冠疾患のリスクを高めるという統計的研究がある。効率第一のアクセク生活を棄てて、人間的な生き方を取り戻そうというとき、しばしば例にあげられるのがこの風習で、それが冠動脈のリスクを高めるとされるのもまた皮肉といえよう。
この論文は全文が無料で公開されているが、結構長いので抜粋部分をさらにまとめて紹介してみる。
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シェスタと冠疾患危険性の関連性:プエルトリコ一般住民を対象とした症例対照研究
昼食後に長い昼寝と休息をとるシェスタは、熱帯地方の伝統的風習であるが、これは心筋梗塞発症の危険性を高める可能性がある、なぜなら、心血管がシェスタの後に示す反応は朝の起き抜け時と類似しており、これは以前から急性心筋梗塞発症頻度が高い時として知られているのである。
我々は505例の心筋梗塞回復患者と、年齢、性別、居住地を補正した525例のランダムに選ばれたコントロール群について比較検討した。すべての対象には身体的な活動、職業的活動や余暇の過ごし方(シェスタの習慣をふくむ)に関するに関する質問項目が用意された。シェスタについてはその頻度と時間に応じて、以下のようにカテゴリー分けされた。週のうち、シェスタ習慣なし、1回から4回、5回から6回。およびシェスタの持続時間が、1時間から2時間、2時間から3時間半という組み合わせの5群である。これらを用いてオッド比を求め、ロジスティック回帰分析を行った。
その結果、心筋梗塞既往群はコントロール群にくらべて、シェスタをとる頻度がより多く(44%対35%,P=0.01)、シェスタに費やす時間もより長かった(1:07±0:04対0:54±0:04,P=0.002)。全くシェスタをとらない対象と比較すると、頻度と時間のもっとも多い対象のオッド比は1.5であった。危険要因の補正後、5群のオッド比は1.0、0.77、1.28、1.66そして1.4であった。これらのデータは、毎日シェスタをとる習慣が心筋梗塞の危険性を高めることを示している。
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抜粋なので、シェスタ頻度と時間に応じた5群というのが判りにくいが、要は(1)シエスタをとらない。(2)週に1回から4回、1時間から2時間ほどとる。(3)週に1回から4回、2時間から3時間半とる。(4)週に5回から6回、1時間から2時間ほど。(5)週に5回から6回、2時間から3時間半。以上の5群ということ。オッド比は1以上の値をとる時、疾患発症率を高める要因になっているということなので、ほぼ毎日、1時間から2時間昼寝をするのが一番危なくて、毎日2時間以上昼寝する場合はそれに次ぐ、という結果になったということだ。。
ということは(2)の場合、冠疾患のリスクは明らかに少なくなっているわけで、その場合だって週に1~4日、1~2時間昼寝するというのはかなり優雅な生活といえ、「シェスタは身体に悪い」というような言い方はやっぱ、かなりのミスディレクションかなぁなんて思ってしまう。したがってこの論文も、「何事も極端なことはよくない」という程度の受け取り方でよろしいかと。
Hannia Camposa,b and Xinia Silesb, "Siesta and the risk of coronary heart disease: results from a population-based, case-control study in Costa Rica", : Int J Epidemiol. 2000 Jun;29(3):429-37.
投稿者 webmaster : 2005年12月08日 23:14
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