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2005年12月15日  笑う犬の静かな日々 [ニュース]

来年の干支にちなんで、こんなニュースを。

<ワシントン州スポケーン発AP> 動物行動学者によれば、犬が遊んだり散歩に連れていってもらえる時などに激しい喘ぎ声をあげることがあるが、あれは実は笑っているのだという。

スポケーン郡動物保護局顧問のパトリシア・シモネットは、そんな犬の笑い声がさらに別の犬を落ち着かせることも発見した。スポケーンの野犬収容施設で、犬が遊んでいる時の喘ぎ声の録音を流すと、吠えていた犬がすべて一分以内に静かになったという。

「収容施設に音を流すことで、犬のストレスを軽減させたかったんです」とシモネット顧問はいう。「犬たちがおとなしく静かになった時は驚きました」。シモネット顧問はプレスコット大学から動物行動学の博士号を授与されることになっている。この夏にも、収容施設の犬たちのストレス軽減策についての報告を、コロンビア大学で行われた国際会議で発表したばかりであった。

彼女の犬の鳴き声研究は、2001年にシェラ・ネバダ大学の動物行動学教授時代に始まった。スポケーン郡に赴任してからは、収容施設の犬たちをどうやって落ち着かせるかという内容となった。シモネットと学生たちは犬が遊んでいる時の鳴き声を録音し、うなり声、クンクン声、吠え声、そして今は「笑い声」とされる喘ぎ声に分類した。

1年前から、スポケーン郡の動物保護施設所長のナンシー・ヒルの元で、犬の鳴き声に対する影響についての実地研究が始まった。日曜日を利用して、ストレスのかかった犬たちにテープを聴かせたのである。ヒル所長はいう。「ここは犬たちの我が家とはいえません。シモネットはそれを知って手助けをしてくれたんです」。

ヒル所長は結果を見て驚いたという。「私はここで20年働いているけれど、こんなにはっきりした結果を見たのははじめてだったわ」。ヒル所長は保護施設の犬舎に犬の笑い声を流すサウンドシステムを備え付ける準備を始めている。こうやって犬たちをおとなしくさせておくことは、犬たちの里親になる人を増やす効果があるからだ。
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最近は日本のお笑い番組でもよく見るが、向こうの喜劇では観客の笑い声が重ねて流されるのが一般的である。昔はあれが苦手でね。パターン化された笑い声を聞くたびにしらけてしまったものだ。その点、犬はそんなふうにひねくれていないらしくて、自分の環境を受け入れる方向に向かうらしい。「おもしろいこと、なんかあるらしいな」と思うのか。

土壇場であっても、なお肯定的となれるような手段を用意することが、危機にある集団を安定させるというのは、少なくとも人間社会では昔から知られていることである。例の"Arbeit macht frei !"という標語に象徴されているといえようか。古典的精神病院とか、老人施設とか、それに類した小社会の経験は結構あるつもりだが、意識的にせよそうでないにせよ、いかに希望を組織するかというのは、希望そのものの実現というよりは、何より集団の操作的安定化手段として自己目的化されているものだ。

もちろん、静かになったおかげで里親が見つかる犬のように、例外的ではあってもたまには救いが得られることもある、というのもまた事実ではあるのだけれど。柄にもなく、そんな直接関係ないことを考えてしまったので、初めにニュースを読んだ時に思いついていたオチは忘れてしまった。

投稿者 webmaster : 2005年12月15日 23:51

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コメント

それを言うとバウリンガルの元データ採取方法が(笑)。

配達に行って、荷物で両手がふさがっていたりすると配達先の隣家からワンコがすたすたすたと歩み出てふくらはぎにあむ♪して意気揚揚と引き上げたりして。
あの時のワンコの「す、す、す、す、す」という呼吸音はほぼ間違いなく笑い声だと思われます。

投稿者 小狸工房 : 2005年12月17日 05:07

何を根拠に笑っていると解釈するのだろう。
いっそ、バウリンガルにかけてみたらどうだろうか。

投稿者 みやひろ : 2005年12月16日 22:08

> いかに希望を組織するかというのは、
> 希望そのものの実現というよりは、
どこかの国の現状がそうですね。
「地上の楽園」と呼ばれていた頃は、
本当に希望が満ちていたのかも知れませんが。

投稿者 スポック : 2005年12月16日 08:58

太平洋戦争の末期など典型的でしたでしょうか。
「一億総火の玉だ!」などのフレーズは今では格好のジョークの素材と化していますが。

投稿者 小狸工房 : 2005年12月16日 08:19