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2006年04月12日  多翼式高速羽ばたき航空機 [都市伝説・デマ・トンデモ]

flapping_plane_s.jpg新幹線の車体みたいなのに翼が8対ついている、ちょっと見、宮崎アニメ風ともいえるこの機体は、JCR Technologyというベンチャー企業が提唱する革新的な航空機であるという。

JCR Technologyのサイトはほとんどフランス語で書かれているので、もう一つ中身がよく判らない。そこでAltaVistaの仏英翻訳を駆使してみるのだが、垂直離着陸が可能で従来型航空機とほぼ同等のスピードが出せ、高い経済性と安全性を兼ね備え、排出ガスや騒音という環境負荷の点でも優れているという自画自賛が書かれていること以外は、やはりよく判らないのである。

このシステムの一番の特徴は多数の小さな羽根を素早く動かすことだが、それは新しい空力工学理論にのっとった合理的なものなのだそうだ。それなら自然界でも、こういう機構を備えた生物が進化していても良さそうな気もする。ゲジゲジなんかすぐにこういう方向に進化出来そうですけどね。(こちらのページから、飛行イメージのCGアニメーションがダウンロード出来るので、興味ある方は参考に)

羽根を駆動するエンジンも従来のレシプロではないらしい。革新的な流体力学を応用した機構で巧みに羽根を動かし、上昇力と推進力を得るそうだ。そりゃ回転運動を羽ばたき運動に変換していたら、ギッコンバッタンとうるさくてしょうがない筈で、静粛性なんか主張できそうにもない。しかし、どこにもその機構の具体的な説明がないのが疑いをつのってしまう。

そんなわけで、こういう夢のある話は変に詮索せずに素直に受け入れることにしている私ですら、どうにもマユにつばをつけたくなる内容である。どう見ても飛ばんでしょう、これは。それでもJCR Technologyのほうは意気軒昂で、昨年6月に開かれたパリ航空ショーや、今年の4月に開かれたばかりのジェノバ世界発明展に出品していたりする。ところが、そこに展示されたのは実物大のカットモックアップだけのようだ。一般的に、詐欺の基本手法は権威と関係があるような形式をとにかく示すことなので、これも定型的な手法であるように思える。

手の込んだジョークという話であれば最高なのだが、サイト記述には飛行メカニズムのことよりも、もっぱら投資パートナーを求める内容ばかりが優先しており、楽しげな方向ではありそうにないのが悲しいところ。(Via)

投稿者 webmaster : 2006年04月12日 21:55

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コメント

初めまして。人類の脳食のタブーの有無について,検索していて,別のアーティクルにたどり着きました。
 お話で思い出したのは,双翅目の昆虫などをビデオで撮った画像が,膜のような羽を持った多節動物の「フライングフィッシュ」として誤認された事件です。
 羽の間に膜と類似の構造を入れてやれば,推力と揚力を与える羽ばたきが可能かと思いますが,無理っぽいですね。
 大体,羽ばたくというのは,比較的小さな動物にしか適用できない飛行方法だったと思います。翼竜のでかいのとか,基本はグライダーに近いですもの。羽ばたいて揚力を稼ぐには本体がでかくなるほど相対的にべらぼうなエネルギーが必要になると思います。
 同じ出資者を募る話なら,スカイ・カーの方が,まだましだったかと思います。こっちも製品が出てくる様子はありません(http://www.moller.com/skycar/)。名前にcarと着いてますが飛行場の要らない小型VTOLの一種と考えた方がよいみたいですが。

投稿者 complex_cat : 2006年04月21日 12:30

背景にサンダーバード2号でも一緒に写っていれば説得力もぐんと増すのですが。

しかしこんなまっ平らな板をじたばたと動かしても推進力は得られないと思います。
鳥の翼や昆虫の羽根がまさしくプロペラと同じ働きをするものであることが証明されたのは、高速度撮影カメラが実用化されて以後ですね。
高圧で循環するオイルでタービンを回転させる動力伝達形式は、シャフト駆動、チェーン駆動に続く第三のシステムとオートバイの世界で一頃盛んに喧伝されていましたが。

とりあえずラジコン模型ででも試作してみて、実際に飛ぶことを証明して見せれば出資者も集まりやすいでしょうか。

投稿者 小狸工房 : 2006年04月13日 00:27