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2006年06月22日  アステカ式陣痛緩和法 [医学・科学関連]

aztec_labor_s.jpgメキシコ西部から一部はテキサス州にすむ先住部族、ウイチョル族は、その宗教儀式にペヨーテサボテンを使うことで知られている。ペヨーテには幻覚剤であるメスカリンが含まれ、彼らはそれを摂取して意識変容状態を招き、神々との合一化という宗教体験を得るのである。

彼らは代々そうやって幻覚剤使用をその生活に取り入れている訳だが、取り立ててその民族社会が破壊されるようなこともなく、つましい日常が維持されているようである。これには幻覚剤の影響を調べている研究者たちも興味を持ったようで、彼らの知的能力や身体的な障害についての調査を重ね、差し当たって宗教的な文脈で抑制された使用をしている限りでは、ペヨーテに含まれる幻覚物質は脳を損傷しないという結論を出しているようだ。

さて、彼らはその人生の節目でペヨーテを使った儀式を執り行い、それは女性が懐妊したときや出産、子供への授乳などについても例外ではない。これについても医学的な調査が行われていて、ペヨーテが遺伝子損傷をもたらす危険とか、妊娠経過や子供の発達への影響について調べられているが、やはり「悪影響はない」とされているようだ。

こちらは90年代末に行われた、彼らの妊娠と出産儀式に絞った研究のひとつであるが、先住部族の幻覚剤文化を擁護し、近代的なモラルから一面的にペヨーテ使用を禁止することに反対している。少なくとも今は、彼らの伝統宗教儀式の中でペヨーテを使用することは合法化されているらしいが、この当時は多少問題になっていたらしい。

その研究の中で付随的に触れられているのが、このくだり。「ウイチョルの伝統では、女性が初めて子供を出産するときには、夫は妻の真上で、家の天井付近にまたがり、自分の陰嚢に紐をくくりつけて待機することになっている。妻は陣痛に襲われるたびにその紐を強く引っ張り、それによって夫は彼女の苦しみを共有しながら、子供を得る喜びを経験することが出来るのである」。

それ以上詳しく書いていないが、世界のかなり広い地域で見られるクバーデという風習(擬娩、擬産とよばれ、妻の出産の際に夫も出産を擬した儀礼をおこなうこと)をより体感的にした、先鋭的な方法だと思われる。父親になることに、より自覚的でありたい方は、ラマーズ法なんて甘っちょろいことを言わずに、ぜひこの方法を実践されることをおすすめする。きっと名のごとく、堅い家族の紐帯が形成されるに違いない。ま、紐の強度はほどほどにして置かれる方がいいだろうが。(Via)

投稿者 webmaster : 2006年06月22日 22:57

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