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1997年に米国で創立された"The National Association of Staredown Professionals"(NASP:全国プロにらめっこ協会)は、子供の遊びであった「にらめっこ」を、プロ格闘技として展開することを目的にした団体である。米国各地でのリーグ戦を主催し、2000年度からは米国内選手権大会を開催するに至っている。
この競技のルール(PDF)は、子供の遊びのように、視線をそらす、笑い出すと負けというだけに止まらず、まばたきをしても駄目という厳しいものだ。2000年度の選手権大会開始以来、全米チャンピオンの座を独占してきたのがトニー・パターソンという男で、彼に挑戦し続けてきたフィリップ・ロックハンマーというStaredown競技者を主人公にしたドキュメンタリー映画"Unflinching Triumph"(「ひるむ事なき勝利」)がネット公開され、このプロ「にらめっこ」競技に更なる関心が集まっているという。(Via)
遅ればせながら、YouTubeにこのドキュメンタリーの予告編がアップされているので参考に。
1時間ちょっとある"Unflinching Triumph"はなかなかの作りで、様々の苦難を乗り越えてチャンピオンに挑むフィリップの苦闘がよく描かれている。恋人との不和、不運なジャッジ・ミス、チャンピオンのいけ好かない人間性への反発、Staredown競技者の宿痾とも言える角膜炎への罹患などなど、こうした挑戦物語にあるべきものがすべて備わっているという印象である。
逆にいえば、あまりにそうした要素が備わりすぎていて、ホントにこんなプロ競技があるのかという疑問が生じてくるのもまた事実。大体、どうやって収入を得ているんだ、この団体と競技者は。ビデオの冒頭には、デスモンド・モリスの「睨み付けるという行動は、典型的な攻撃性の直接表出行動である」なんて言葉が引用されるのだが、まばたきしたら負けというしばりがあれば、格闘技にはならんでしょう。ヨーロッパの縁日でよくみるような、人間彫像のパフォーマーだったらまず連戦連勝間違いなし。
そういう目で見れば、おかしなところはさらに数多い。そもそも、リーグ戦参加者が選手権参加資格を得る過程がよくわからん。同じ連中ばっかみたいだし。Whoisで調べると10年近い歴史があるはずのNASPのサイトと、5年間チャンピオンを続けてきた筈のトニー・パターソンのファンサイト、"Unflinching Triumph"のサイトが立ち上がったのが、今年の1月初めで、前二者などは住所も近く、同じ登録会社を経ていたりする。たまたま同時に独自ドメインを取ったというわけ?
以前紹介したことのあるこれなんかと同じ、フェイク・ドキュメンタリーということなのかとも思えるが、もう一つ確証は得られない。でも、真実か否かを越えた感動が得られる作品であるのもまた事実なので、お暇な方はぜひ御視聴のほどを。フィリップ・ロックハンマー、なかなかカッコいいよ。
投稿者 webmaster : 2006年07月12日 20:17
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