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2006年08月02日  岡本太郎美術館 [日常]

okamoto_taro_s.jpg休みの間、マグロになって寝ているだけはイカンと、前から行こうと思っていた川崎市の岡本太郎美術館にお出かけしたのでその報告。一応美術系専門家である次女によれば、「普段はガラガラ」とのこと。行列を作って何かを見るなんてことが、先天的に出来ない私みたいな人間には、最適のスポットと思われた。

そんなわけで先日晴れ間を見て、自宅から車で1時間弱の美術館に到着。そもそもが川崎市の緑地公園に位置していて、周辺はなかなかのゆったり空間である。夏休みのせいか、平日なのに妙に大勢のガキがうろついていて、昆虫採集やらザリガニ釣りやらを目的にしている連中もいるのだが、やはり一番奥の方にある美術館を目指している家族連れも多いのがちょっと妙。

美術館に着いてみて、その違和感が解明される。夏休み期間に合わせて、「ウルトラマン伝説展」というのをやっているんですな。それも単に客集めという目的というだけではなく、岡本太郎自身が「宇宙人東京に現わる」という1956年の大映映画で、主演(?)の宇宙人をデザインしたという経緯があるらしい。私は残念なことにウルトラマン世代には若干早く、怪獣映画絶世期には逆に遅いので、あんまりこの手の映画やTVプログラムに思い入れが無いのだが、それでもこの星形の真ん中に目玉がある宇宙人造形には親しみがある。一時、宇宙人なら全部あれで通っていた時代があったような。

もっとも、そのウルトラマン展示はかなりショボイもので、以前上野で見た「スター・ウォーズ サイエンス アンド アート」展と比べれば、月とスッポンというか、アンタレスと冥王星ぐらいの違いである。本来の岡本太郎常設展の方は、そんな毛唐が作った商業映画など、なんの関係があろうかというパワーを発揮しているので、もうちょっとやりようがあったのではないかと思ってしまう。

例の「芸術は爆発だ!」と叫ぶ妙な爺さんのイメージしかない人も、戦前にマルセル・モースに師事して民族学を学んだというような事実を知ると、かなり認識を新たにする事が出来るような気がする。空元気のパワーだけでなく、きちんと計算されたロジックもそこにあるというわけ。

それにしてもそこらで流されているビデオを見ると、岡本太郎が自説を主張している時は極端なまでに目を見開いていて、まったくまばたきしていないのに感心してしまった。緩やかに質問に答えている時は伏し目がちになることもあるが、一旦自分の世界にはいると、全然まばたきしない。角膜炎にならなんだのかと心配してしまった。彼ならこの競技に出ても全戦全勝間違いなし。

あれでミュージアムショップとカフェテリアがもっと充実していれば、月に一度は行きたい場所でありましょう。ウルトラマン展示は今回で終りにしましょうね。なお、上の写真はエントランスに展示してある「午後の日」という作品。オリジナル作品は多磨霊園にある、彼自身の墓標となっているそうな。いいですねぇ、その自律性が。

投稿者 webmaster : 2006年08月02日 23:42

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コメント

>月とスッポンというか、アンタレスと冥王星ぐらいの違いである。
月の半径は1738km、冥王星の半径は1195km。
アンタレスの半径は太陽の230倍とのことなので、 696,000km×230 = 160,080,000km。(以上天体サイズは天文年鑑より)
wikipediaのスッポンの項目によれば日本スッポンの最大甲長35cm。平均半径として約15cmとします。

それぞれメートルにして対比すると、
月:スッポン = 1,738,000:0.015 = 115,866,666:1
アンタレス:冥王星 = 160,080,000,000:1,195,000 = 133,958:1

ということで、「月とスッポン」の方が千倍ほど落差が大きいようです。
だからなんだと言われると、私がアホだと答えるしかありませんが(笑)

投稿者 chihiro : 2006年08月04日 10:36

>月に一度は行きたい場所

というのを、月へ一度は行きたい場所、と読んで????となってしまいました。

おそるべし、岡本太郎、です。

投稿者 skt48 : 2006年08月03日 19:02

 岡本太郎氏の講演、学生時代に大学の講堂で行われたのを一度聞きにいきました。

 傍目にもはっきり分かるほどべろんべろんに酔っ払っているような感じで、言っている事は支離滅裂気味。ただ、「醜悪な物こそが究極の美である。」というような主張を繰り返していた事だけは記憶しています。

 そんな型破りな岡本太郎氏も、「明日の神話」で最近またブームが起こっているようですね。

 個人的には、母である岡本かの子と、彼女の生活の方に興味が有ります。子が前衛画家なら、母は前衛的生活実践者とでも言いましょうか・・・。
 

投稿者 水瓶座 : 2006年08月03日 01:32

星型に目というと、蛸型に並んで日本人には馴染み深い宇宙人のモチーフですね。
金属質のボディにヤットコ状の手というロボット同様、記号化されたデザインとしてはまさしく人口に膾炙したものと実感します。

タローちゃんがあのプリミティブな奔放さにたどり着くまでに、どれほどの思考と実践の積み重ねがあったかは推して知るべし。
僕の幼い従兄弟は「落書きの人」と認識していたようですが。

ウルトラマン展示会は、夏休みに合わせたいかにもの間に合わせイベントにファンサイトでもとことん不評です。
本来はこれもデザインの試行錯誤の成果として、岡本氏の作品との対比を楽しめるような内容にして欲しかったものですが。
と言いつつここで初めて岡本氏と成田氏の共通点に気が付く。
だってウルトラマンの顔は(笑)。

投稿者 小狸工房 : 2006年08月03日 00:04