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2007年01月07日  テロ・ピーナッツ・はぐれ鹿 [医学・科学関連, 社会・歴史]

反戦活動家として知られるラジオ・パーソナリティ、アレックス・ジョーンズは、911テロ以降、ブッシュ政権が推し進める「対テロ戦争」の正当性に疑問を提出し続けている。彼が主催するサイト、PRISONPLANET.comの1月5日付記事より。

全世界的テロリズムの危険性は、共産主義以来の西側文明総体に対する脅威だと見なされている。しかし、実際はスイミング・プールやピーナッツ、はぐれ鹿の方がたくさんのアメリカ人を殺しているのだ。それなのに、なぜ政府はテロリストの計画表なるものをことさらに強調し、存在しない怖れをあおろうとするのだろうか?
ジョーンズによれば、1960年以来、テロリストの活動なるもので殺されたアメリカ人の数は(911事件の犠牲者を入れたとしても)、同時期のピーナツに対するアレルギー反応による死者、迷い出てきた鹿による交通事故死者、そして落雷による死者を足した数とほぼ同じなのだそうだ。(これはオハイオ州立大学の政治学者、ジョン・ミュラーの主張(PDF)を引用したもの)

ジョーンズは、ブッシュ大統領のいう「悪の枢軸」に、ピーナッツやはぐれ鹿も加えるべきではないかと揶揄するのだが、こうした論理に納得するかどうかは別にして、私が引っかかるのは「そんなにアメリカではピーナッツアレルギーによる死亡が多いのか」という点である。

ざっと検索してみた限りでは、日本の厚労省統計では、1995年から2001年までに、19名の食物アレルギーによると思われる死亡例が記録されているらしい。年齢層は乳幼児から高齢者に及び、その原因食物はそば、えび、まぐろ、チョコレートが疑われるとのこと。確かにお気の毒ではあるものの、年間せいぜい2~3例である。

人口比からは、向こうでも年間数例というところではないかと思われるのだが、どうもそうではないらしい。不思議なことに、実際に死亡例がどのぐらいあるのかというはっきりした統計記述を見つけることがどうにも出来ず、Food Allergy & Anaphylaxis Networkによるこの間接的記述(PDF)が見つかっただけであった。それによると、一部の集団観察からの推計になるものの、米国では年間150~200人程度の食物アレルギー死亡が起こっていると考えられているのだという。

病歴が明らかな死亡例に関する研究、登録集団への電話質問による統計研究という二つの有名論文によれば、アメリカでの食物アレルギーは70%近くがピーナッツによるよるもので、ほとんどが年少者であるのも特徴である。上の推計からすれば、年間150人近くの人々、特に子供たちがピーナッツアレルギーで命を失っていることになる。確かに、連中はかの「ピーナッツバター」なんて気持ち悪いものを平気で山ほど食べるんだが、それだけでこの死亡例の多さを説明出来るのかは疑問といえよう。まあ、体質といってしまえば終りだけど。

そんなわけで、原因は不明ながら、元の反戦活動家や政治学者の主張以上に、ピーナッツがアメリカに対する深刻な脅威になっていることが明らかになってしまった。我が国には独自の伝統的脅威があるとはいえ、さらにこの新たな危険が侵入することがないよう、アベ政権には十全の対策を立てて貰いたいものである。

投稿者 webmaster : 2007年01月07日 23:56

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コメント

読み始めたとき、ピーナッツブック アレルギーって思ってしまいましたよ。

投稿者 元院生 : 2007年01月10日 05:56

アメリカの航空機メーカーからピーナッツをもらって政治生命を絶たれた首相もいましたねぇ。

投稿者 スポック : 2007年01月09日 23:56

伝統的脅威といえば、犯罪者のスクツの2ちゃんねるではこんなテロ攻撃も計画されていたようです。
http://corn.2ch.net/test/read.cgi/news5/1033213843/

投稿者 rna : 2007年01月09日 18:56

んー、まずは日本をライスケーキの脅威から守るために佐賀(だっけ?)の餅飲み大会の自粛を政府に働きかけねばなりませんね。
あとあれ、だんじり祭りも伝統的脅威でしょうな。

投稿者 通りすがり餅 : 2007年01月09日 14:37