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2007年5月 9日  お札は麻薬まみれ? [医学・科学関連]

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国際犯罪学雑誌2007年4月号に掲載された論文、「麻薬取引用紙幣と一般貯蓄金の違い」より。

麻薬(ここではヘロイン)取引に使われた現金には、微量ながら麻薬が付着している事が多いのだそうである。この論文の著者たちは、3つの場合にわけて、麻薬が付着するプロセスを検討し、一般流通紙幣の麻薬付着可能性との比較を行っている。

残念ながら、無料では論文の抜粋しか読めないので、計算の詳細はもう一つはっきりしないのだが、麻薬取引現場に持ち込まれた紙幣を質量分析にかけると、その麻薬汚染率は相当高く、その金と10週間一緒に保管された紙幣にもかなりの割合で汚染が移行する。

これは、数学的モデルから予測される一般流通紙幣の汚染可能性が0.3%であることと比べ、有意に高いものであるとのこと。これを利用して、取引された麻薬量を推測するだけでなく、麻薬蔓延状況の指標を得ることも出来るというのが、著者たちの結論である。

これは英国での結果であるが、日本で同じような調査をしたら、どんな結果になるのか、かなり気になるところ。それ以上に興味をそそられたのが、こちらの関連研究についての報道である。

その内容は、アイルランドの首都、ダブリン周辺で流通しているユーロ紙幣(5€・10€・20€・50€)のコカイン汚染率を調べたもの。それによると、62%の紙幣が高濃度のコカインに汚染されており、明らかに筒状に丸めてコカイン吸入に使用された結果だと断定されている。

また、残りの38%の紙幣からも、流通や銀行での取り扱い過程で移行したと考えられる、低濃度のコカインが検出され、結果として100%の紙幣が薬物汚染されていたという結果になった。これは同時期に米国で行われた調査結果の、65%を大きく上回るものであった。

この研究を行ったダブリン市立大学のベレット・ポール教授は、「紙幣を使うことで、被侵襲的に匿名性の高い調査を、安全で確実に行うことが出来る。更なる調査を重ねて、コカインやヘロインの正確な使用状況を摑むことが出来るだろう」と語っている。

私は麻薬は合法化して、使用者情報をちゃんと把握しながら安価に提供すれば、中毒対策もたて易いだろうし、何よりギャングや一部の犯罪国家を儲けさせたりせずに済むと思っている。そんなわけで、これらの研究については、折角のアイディアながら、立脚点がはじめから間違っているのでは、と思うばかり。<Via>

投稿者 webmaster : 2007年5月 9日 21:31

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