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彼は病歴聴取のさい、幼児期に水頭症治療を受けていて、14歳まで脳室シャントチューブを留置されていたと告げた。そこで、頭部CTとMRI検査を行ったところ、彼の脳室は著明に拡大して頭蓋腔内全体に広がっており、脳実質は頭蓋骨内側部に圧迫され、ほとんど薄いシート状になっていることが確認された。
心理検査ではIQ75と、中等度の低下を示していたが、それまで日常生活や業務の上で、特に問題点を指摘される事はなかったという。<Link1⋅Link2>
MRIを見れば、彼にはすぐに脳室シャント処置が行われたようだが、その後の経過は不明である。元の症例は英国の医学雑誌ランセットに掲載されたが、無料オンライン登録しているだけの私には、抜粋すら読めないのが残念<Link>(要登録)。ま、この記事だけでも大体のことは判りますが。
学生時代、30代で突然死した医師の脳病理標本を見せられたことがある。その脳は広範囲な壊死を来しており、しかもその病変はかなり前から存在していたと思われる証拠もあった。標本を解説してくれた教官は敬虔なクリスチャンだったので、「君たち、脳みそがこんな風に腐ってしまっていても、神と人の愛によって支えられていれば、医者の仕事なんか、そこそこやっていけるものなんですよ」と説教してくれたものだった。
この例も、どのようなご加護があったかは不明ながら、かなりの幸運に恵まれた例であるのは間違いないところ。もしMRIに見られるような脳変化が急性経過で起これば、生命維持すら不可能であろうが、30年ぐらいかけてゆっくり進んだので、最低限の機能だけは保てたと言うことかも。まさか、普通の生活していく分には、脳みそなんかそんなに必要ない、と言うことではないですよね、茂木センセ?
投稿者 webmaster : 2007年7月25日 20:16
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医学都市伝説: 脳はなくとも心は錦 『能力が向上しないのは,「脳」力が低いせい?』と日夜頭の片隅で煩悶する私ですが,こういう稀有な例もあるのだからと自... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2007年7月26日 02:50
最後の、
>茂木センセ?
を言うためにこの記事を書かれたのかと一瞬思いました。
投稿者 skt48 : 2007年7月26日 19:53
以前イギリスで脳味噌のない大学生が発見されたというのをどこかで見た気がします。
やはり水頭症で異様に頭が大きく、友人からからかい半分にMRIを受けてみるよう言われてやってみたところ、この人と同じように脳が薄いシート状になっていたとの事。
投稿者 ぶぅ : 2007年7月26日 00:04
医学生たちに、MRIというものを教えようと互いに頭部撮影をやらせてみたところ、うちの一人は脳室がほとんど空洞であるのに一同仰天したといいますが。
「それでも彼は一般の医学生よりよほど優秀でした」
脳溢血で失語症に陥った男性が、四年にわたる血の滲むような努力の末に言葉を取り戻したときには、言語野の新たな発生が認められたといいますが、思いのほか脳というものは融通の利くものでしょうか。
投稿者 小狸工房 : 2007年7月25日 20:59
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